駅と路上の油絵、サタデーナイト
帰り道、夜の某駅。
正確にはJR某駅と阪神某駅のあいだらへん。
道端に大量の油絵を並べて
ひとりの男性が座ってた。
なにもの?
油絵は、ちいさいものから大きなものから様々で、
描かれているものも花、花瓶に生けられた花、海外の風景、ピカソ的な抽象画、と、石膏像的なデッサン、などなど。
巧いかと訊かれたら巧い。
でも巧くないかと言われたら巧くない。
たぶんそんなに巧くはない。
すくなくとも「はっ」と立ち止まるような「引き」はない。
ただ、そこを通る皆はちらと目線をやる。
その日常の中の非日常さとでもいうような不思議な“場”に。
路上で歌うやつらはよく目にするけれど
謎の民族楽器で『コンドルは飛んで行く』を演奏している集団も目にするけれど、
路上に描いたものを並べてるのはなかなかなくない?
でも。
実は初めてじゃないこれ見るの。
前回は通り過ぎた。
でも今回は敢えてゆっくり通ってみたのはサタデーナイトの街の熱ゆえ?
girlsたちが「えー、何、絵ー」とかきゃっきゃ言って通ってく。
その横をゆっくりと絵を見て行った。
絵の主は海外の紳士。たぶんフランス? わかんないけど。の目に留まるように、絵に目を向けてみた。
彼はきゃっきゃ軍団の背中ににこにこしながら日本語で「見てってねー」、でも軍団はさっさと立ち去り、
ゆっくりなわたしを見て彼はにこにこと「おつかれさま!」と声をかけてくれた。
常に本や仕事道具一式を含むいろいろを全部入れてるデカい荷物のせいかもしれない。
石膏像みたいのを描いた絵を指さして言ってみた。
「きれいやねー」ミロのヴィーナス的なやつ。
彼は「おおー」って言って、その絵を持ち上げて、「いいでしょー」
「うん。いいー」
彼は額をひらっと裏を向けた。数字が書いてた。
8500.
「負けとくよー」
「また来るわー」
幻やったんやろか。いや、現実や。紛うことなき現実.
あー『百万本のバラ』って歌あったなーとか思いながら帰りました。
昼や夕方はな、おらんねん。
◆
以下は、ちょろっとですがいつもの自己紹介 。
と、苦手なりにもSNSあれこれ紹介、連載などなどの紹介!!も。
よろしければお付き合い下さい🍑✨
ご縁がつながったりしたらとても嬉しい。
大阪の物書き、中村桃子と申します。
構成作家/ライター/コラム・エッセイ/大衆芸能(旅芝居(大衆演劇)やストリップ)や大衆文化を追っています。
普段はラジオ番組の構成や資料やCM書きや、各種文章やキャッチコピーやら雑文業やらやってます。
現在、lifeworkたる原稿企画2本を進め中です。
舞台、演劇、古典芸能好き、からの、下町・大衆文化好き。酒場好き。いや、劇場が好き。人間に興味が尽きません。
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現在、関東の出版社・旅と思索社様のウェブマガジン「tabistory」様にて女2人の酒場巡りを連載中。
と、あたらしい連載「Home」。
皆の大事な場所についての話。
以下は、過去のものから、お気に入りを2つ。
旅芝居・大衆演劇関係では、各種ライティング業。
文、キャッチコピー、映像などの企画・構成、各種文、台本、
役者絡みの代筆から、DVDパッケージのキャッチコピーや文。
あ、小道具の文とかも(笑)やってました。
担当していたDVD付マガジン『演劇の友』は休刊ですが、
アーカイブがYouTubeちゃんねるで公開中
(貴重映像ばかりです。私は今回のアップにはかかわってないけど)
あなたとご縁がありますように。今後ともどうぞよろしくお願いします。
皆、無理せず、どうぞどうぞ、元気でね。