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箱に想う

先日、ちょっと大事な人にお貸しする約束のものを整理していた。
ついでにお渡しするものはないか、
と、倉庫じゃないけど古いものを置いてある部屋をゴソゴソやっていたら、
小さな箱が出てきた。
この箱は覚えている、手紙の山だ、昔の。
一度は整理したけれど置いておきたいと思ったものを残しておくことにしたのだった。
人からいただいた手書きの手紙を捨てることはしのびないし、したくない。
何度かの引っ越しの際に泣く泣く処分をしてきたのだが、
遡ると、高校生時代や中学生時代のものまで、出てくるは出てくるは、まあ、もう、まあ。何世紀前のものなんだろうレベル。いや、マジで。

あけてみた。

友人たちが書いてくれたもの、
若き日のいろいろな双方向の悩み相談や問答(?)、
いただいたものだけでなく、己が書いて出しそびれたものや下書き的なものや、手紙以外のものもあった。
黙ってしばらく幾つかひらいたりしたのだが、
「恥ずっ」「びゃー」
変な汗がめっちゃ出てきてならなかった。

大学で劇団(演出、と、ちょっとだけ役者)をしていた際にもらった手紙。

高校卒業時に打った〝ゲリラ公演〟の際のチラシとか声明文。
(春休みの講堂を借りきってやった。
企画書を出すと職員会議で呆れられ面倒臭がられたため、いろんな文や手紙を書いた)

高校2年生のときに出演した高校演劇祭の際、
友人たちからもらった手紙と楽日に演出家からもらった手紙。
(余談だが、若かりし日のこの人が後に東京パラリンピックの演出をするなんて当時からすると「ギャー!」である)

高校生や中学生の時分、授業中にまわしていた手紙。
(部をどうするべきだ、とか、進路の話だとか、人間関係を相談されてのものとか)
大学生の頃のアルバイト先の年上の友人とやりとりしていた愛だの恋だの意味不明な手紙。

今は同人誌で人気BL作家となった友人と中学生時代にやっていた交換日記とその後の手紙。

その頃、彼女ら同人活動をしていた友人知人に刺激されてかなぜかノートに小説もどきを書いていた際にいただいた、人生初のファンレターたち。

きちんと封筒に入れられているものは勿論。
他にもルーズリーフやノートの切れ端に書かれているようなものも多かった。
もらってる、ということは、つまり、私も同じくらいその倍くらい書いていた訳で、
便箋だのノートだのにひたすらめっちゃ手紙だか小説もどきだか役者へのダメ出しだとかずっとなにかしら書いていた、今も変わらぬクセ字で。

そして私はいまだにそれをやっている。手紙で。ネット上で。

また変な汗が出てきた。

先日、尊敬する目上の方と話す機会があった。
コーヒーを前に、テーブルの上のシュガーポットとミルクを指して
「使うなら使って。(君の)イメージとしてはブラックなんやが?」
と言われてドキリとしながらも「さすが。ブラックです(ニヤリ)」なんて生意気に返して、今思い出しても赤面なのだけれど。
なんか、そんな、訳あって〝ソウルメイト〟(のひとり)とも思っている方だ。

いい歳をして中身がまだ(ずっと)クソガキな私に過分なまでの想いを話して下さった。聞かせて頂いた。

自分が自分であることと所以、と、これから。

これまでも、今も、これからも。

箱の中の、一部(人からいただいたもの以外の)ここにネタとして貼り付けようと思いました。でも、やめておくことにします(笑)

いろんなひとの、いろんなひとと、縁や気持ちを交わしながら、今がある、己がある。
秋だから? 感傷的になっているかなあ?
いや、それだけじゃなく、思います。
よいこともわるいことも、しんどいことも、絡まることも、全部のことが、今に、そして、これからに。

まだまだですが、日々わーもぉー、ばかり言っていますが、私も、ちょっとでも、目の前の、皆へ。

いつもありがとうございます。本当に。

( ..)φ!


■omake■
Osakaは雨のにちようびでした。
雨の大阪って、三門忠司の曲にありましたね。
歌い出しは「どうせ人生、お芝居よ」
ある亡くなられた名優の十八番舞踊とも聞きました。
(私は別のクセのある役者のそれしか目に出来ていないのだけれど)

傘を持って粋に踊れる人って、減ったよなあ!

◆◆◆
以下は、ちょろっとですがいつもの自己紹介 。
と、苦手なりにもSNSあれこれ紹介、連載などなどの紹介!!も。
よろしければお付き合い下さい🍑✨
ご縁がつながったりしたらとても嬉しい。

大阪の物書き、中村桃子と申します。 
構成作家/ライター/コラム・エッセイ/大衆芸能(旅芝居(大衆演劇)やストリップ)や大衆文化を追っています。
普段はラジオ番組の構成や資料やCM書きや、各種文章やキャッチコピーやら雑文業やらやってます。
現在、lifeworkたる原稿企画2本を進め中です。
舞台、演劇、古典芸能好き、からの、下町・大衆文化好き。酒場好き。いや、劇場が好き。人間に興味が尽きません。

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簡単な経歴やこれまでの仕事など書いております。パソコンからみていただくと右上に連絡用のメールフォーム✉も設置しました。

現在、関東の出版社・旅と思索社様のウェブマガジン「tabistory」様にて女2人の酒場巡りを連載中。最新話、13回と14回も先日公開されました。15回も入稿したよ!

と、あたらしい連載「Home」。
皆の大事な場所についての文章、も、ぼちぼちと。こっちも更新せなあかんなー。

旅芝居・大衆演劇関係では、各種ライティング業。文、キャッチコピー、映像などの企画・構成、各種文、台本、役者絡みの代筆から、DVDパッケージのキャッチコピーや文。あ、小道具の文とかも(笑)やってました。担当していたDVD付マガジン『演劇の友』は休刊ですが、アーカイブがYouTubeちゃんねるで公開中(貴重映像ばかりです。私は今回のアップにはかかわってないけど)


あなたとご縁がありますように。今後ともどうぞよろしくお願いします。

秋。体も気持ちもしんどくなりがちやけど。皆、無理せず、どうぞどうぞ、元気で。


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