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がんばりすぎないで〜ドラマ「Shrink」精神科医ヨワイの現場から〜を視聴して


こんにちはmomonagaです。
今回は今夜からNHK総合で始まるドラマ、「Shrink」精神科医ヨワイの特別番組、

『がんばりすぎないで〜ドラマ「Shrink」精神科医ヨワイの現場から〜』
を視聴した感想を記録していこうと思います。


まずは私のことを少し書きます。

プロフィールにも記載していますし、前記事にも書いてきたのですが、私は現在「双極症(双極性障害)Ⅱ型」と診断され3年ほど心療内科に通っています。

今は、生活習慣にストレスや病状を悪化させる原因があったのでは?と見つめ直した結果、3ヶ月前に離婚をして一人暮らしをしています。
その結果、元夫には酷な事実ではあるけれど、症状は軽くなり、発作も起きなくなって…

(とか言ってますが実は昨夜久しぶりにフラッシュバックを起こして泣き崩れ、しんどい時間を過ごしました。けど、)

病状はほぼ安定しており、もしかすると私が患っているのは双極症ではなく、適応障害だったかもしれない・適応障害によって双極症のような症状が現れていたのかもしれないとの見方が出てきました。


まぁでも、それはまだ主治医と共に様子見の段階で、今も双極症を受け入れて服薬治療や安定した生活リズムを意識するなど寛解に向けて取り組んでいます。

この記事を読んでくれるのはおそらく当事者や精神疾患に関わりのある人だと思って、なんとなくどんな障害かは知っていることを前提にあえて双極症についての細かいエピソードは割愛しますね。

それではここからは特別番組を視聴した感想を書いていこうと思います。


当事者や専門家と共に双極症に向き合う現場を知る


番組は、実際に今夜から放送されるドラマで精神科医とその看護師を演じた中村倫也さんと土屋太鳳さんがナビゲーターとして出演し、双極症Ⅱ型の当事者2名と精神科医である専門家の方がスタジオにいらっしゃっていました。

ドラマ「Shrink」では第二夜(9/7 22:00〜)で双極症Ⅰ型を持つ方と精神科医との関わりが描かれるそうです。

そんなドラマ放送の前に実際の当事者と対談をしながら、他の当事者さんのVTRを交えて双極症について理解を深めるという内容でした。

番組の締めで土屋太鳳さんが「(このドラマで)不安や恐怖から救ってくれる人はいるんだよということを伝えていきたい」とコメントしていて、私もいろんな人に支えられてきたこと・今も支えてもらっていることを感じながら今までの闘病生活に想いを馳せました。

スタジオで対談をしていた1人の女性は自分と同い年で、旦那さんと二人暮らしをしている方。
その方は双極症と診断された約1年後に今の旦那さんと出会って結婚されたとのこと。障害のことを伝えた時には全然普通の人じゃないか、と旦那さんは思っており、そんな大したことじゃないと感じたらしいですが、結婚生活をしていく中でうつ状態になった奥様を見ると「自分の常識に当てはめて、なんでこんなことができないんだろうと思ってしまうことがあった」と語っていました。

…私も、離婚協議中に元夫に「(私を見て)なんでこんなことができないんだろうと正直苦悩していた」と同じようなことを言われた体験があり、その時のことを思い出して胸が苦しくなりました。

当事者である奥様は障害をオープンにして就労移行のスタッフとして働いていますが、旦那さんは毎日14時くらいに奥様に「調子どう?」と連絡を入れて、奥様自身もその連絡を受けて一旦今の自分の状態を見つめ直すことで、気持ちをリセットし、その後の仕事を"ほどほどにがんばる”ことを意識して生活しているといいます。


私自身も、以前仕事を辞めて家で療養している日中、元夫から毎日のように職場から「体調どう?」と連絡をもらっていました。
いつも気にかけてもらっていたことを思い出し、
「別れた夫は仕事をしながらも常に私を気にかけるという重い気苦労から解放されて今はどんなに肩の荷が降りただろうか…」と考えて勝手に涙が出ました。


また、スタジオにいらっしゃったもう一人の当事者さん(男性)にも家族がいますが、子どもが生まれた時にプレッシャーからうつ状態に入ってしまったというエピソードがあるそうです。

番組の冒頭で中村倫也さんも「うつなどの精神疾患は決して他人事ではないこと」「自分や周りの人がそうなった時に少しでも知っていれば」とコメントしていましたが、産後うつは出産した女性だけのものでもなく、父親になる男性にも子育てに対する重責やストレスはあって当たり前なので、私が障害を抱えたまま、元夫との間にもし子どもをもうけていたら…と考えた時に元夫もうつのような状態になる可能性は高かっただろうなと深々と考えてしまいました。持病持ちの私のこと、子どものこと、仕事のこと、将来のこと…抱えるものが多すぎてきっとあの人もパンクしていた。元夫に直接は言ったことなかったかもしれないけど、私はそれも怖かった。あの人からも正気を奪い、共倒れする未来が。


…ちょっとだけ話が逸れましたが、自分の闘病生活を思い返しながら、「当事者が周りの人とどう向き合っているのか」を紹介してくれた一節でした。


その後、家族だけで支えられない時に介入してくれる訪問介護のVTRがありました。
家族だけで問題を抱え込んでいないか、不安がないか聞き取りをしていき、それをスタッフ間や主治医と共有し、その人が少しでも良くなるためにどうしていったらいいか一緒に考え、家族のケアも行う。そんな現場のシーンを視聴しました。

訪問介護を利用するそのVTRの当事者さんは娘さんがいる60代女性で、
聞き取りの中で「もう無理と思うこともあるけど(自傷や自殺につながる行為をすることは)娘さんに対する裏切りだと感じて行動に移すことはない。思いとどまれている。」と話していました。

私も一番辛くて自傷衝動や希死念慮がある時にそれを踏みとどまらせてくれていたのは元夫含め家族の存在でした。だから気持ちがよく分かりました…。

これまで必死に支えてくれていたのに迷惑をかけてしまう・悲しませてしまう、それだけは絶対にしちゃだめだ。
その気持ちが私を今日まで生かしてくれていました。


そして、元夫も日々自分だけでは日々めちゃくちゃになる私のことを支えきれないと苦しんでいろいろな所にsosを出していた時期があったのを私も知っています。
私の主治医は町のお医者さん的な小さな病院の方なので、(それが理由かはわからないけど)訪問介護を勧められたことはありませんでしたが、元夫が苦しんでいる時にそうやって私も訪問介護などの選択肢を探してきて元夫の負担を僅かでもケアしてあげられたらよかったのかな…と思いました。


がんばりすぎないで

番組内では、双極症の人にとって、
・受け入れることが治療のゴール
・数値化 可視化して自分を知っていくことが大事
・躁の時もうつの時もまるっと自分なんだと受け入れられるようになると楽になる
・淡々と、ゆるりと、そのスタンスでできることをがんばる

ことが大事だぞーとそんなことを言ってまとめていた気がします。

個人的に、他の当事者の方のリアルな診察現場を見ることができたり、メンタルの波を可視化するノートを他の人がどんな風に作成して活用しているのか、そんなことも見れたのがとても興味深かったです。


同じ障害を抱えている人同士でも、人によって症状の出方もしんどさも、それに伴うトラブルのエピソードも、全部が全部違うから全てが自分の人生にとって具体的に役にたつわけではないけれど、そのリアルを知ること・対人関係の持ち方・生活や仕事との向き合い方について多くの例を知ることは必ず自分の為になります。

他の当事者さんの生活や考え方を知ることで自分自身の闘病生活や支えてくれた人たちを見つめ返すきっかけにもなりました。


視聴を終えて

ドラマ「Shrink」精神科医ヨワイ
今夜の第一夜では「パニック症」を扱うらしいです。

私も症状の中に電車に乗れない、買い物に行けないなど日常生活に支障をきたすパニックの症状が出ることが以前ありました。駅のホームで倒れ車椅子で救護室に運ばれた体験など…その頃のいろんな感情を思い出して苦しくなるかもしれません。
だけど、精神疾患のことを専門家が監修してドラマ化してくれることはとても貴重なこと。
怖いもの見たさ…と言っても過言ではありませんが、勉強のためにその回も視聴しようと思っています。

ドラマの回し者でも何でもないのでこれ以上私から伝えることはありません。
興味を持ったドラマの特別番組を見た感想をお届けしました。

ありがとうございました!

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