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初夏、鼻の下のにおい

今週は暑さでバテ気味。元々低い血圧が暑さによってさらにぐんと下がって、起立性低血圧。立ち上がるたびにふらふらする。
毎年思う、夏までに体力をつけておくべきだったと。今年も例年通り後悔しておる。

そして毎年夏になると思い出す。
病棟勤務時代の、二つ年上の先輩のあの言葉、
「こうして鼻の下を伸ばすと、どぶのにおいがするねんけど。私だけ?」

初夏、残業後の発言だった。
自分はどぶのにおいを嗅いだことがなく、すぐには共感しかねたけど、確かに仕事終わりの鼻の下あたりは脂っぽく、なんだか臭う。
マスクの下、こっそり鼻の下を伸ばしてみて知った。自分の鼻の下ってこんなふうなにおいなんだと。

自分のがどぶのにおいかはわからねど、きっと先輩のそれと同系統のにおいなんだろうと思う。

「どぶってこんな感じのにおいなのかぁ」と知った23才の夏だった。まさかじぶんの体臭からそんな学びがあるなんて、衝撃的だった。


その時の私はまだまだひょっこで、先輩の発言にストレートに共感するのが恥ずかしく、
「へへへ、どぶのにおいって!笑」
と笑うにとどめた。
冷静に考えると、きっと先輩は共感してほしい気持ちもあったと思う。
先輩、私の鼻の下も、仕事終わりになると、
実はにおいます。はぐらかしてすみませんでした。

面白い先輩だった。
私もあの人くらい、自分のきれいではない部分も積極的に曝け出して、あっけらかんとユーモラスに生きたいなと、憧れた。

あれから数年経つけど、少し近づけたかな
いや、全然足元にも及んでいないかも。
自分にとって不都合な情報を曝け出すことはできるけど、それを人前でユーモラスに喋って積極的に笑いをとりにいける魂はまだない。

ぐいんと、ばりんと、もう少ししっかり殻を破りたいなぁ。そしたらもっとユーモラスになれるのかな。

殻を破り切れてない理由ってなんだろう。
「恥ずかしいから」というのは言い訳で、
やっぱり「プライドが高い」ってことなのかな。
もしそうだとしたら、
「自分はプライドが高くて殻を破れてない人間ななんだ」という現状を受け止めなければならず、またさらに恥ずかしさを感じたり。。
「プライドが高い人間」って思われるのがやだなぁとも思うから、やっぱり拗らせる前に、殻破り計画を実行したい。

とにかく、殻を少しずつでも破ってユーモラスな大人の女性へと進化して生きたい。
何からしよう。
恥ずかしいけど、まずはカラオケで立って歌ってみようかな。
ひとりカラオケなら立って歌えるけど、友人と行くときは必ず座って歌う。
恥ずかしいから。
というか、熱心に歌う自分の姿を客観的に見るととても気持ち悪い。

自分(の見た目や声)に自信がないから、周りからどう見られてるかと想像すると恥ずかしくなる。
「理想の自分ではない自分を見せたくない」という気持ちがあるんだとも思う。やっぱりプライドが邪魔してる説が根っこにあるのかな。。
恥ずかしい。

今年の目標、
「まずは妹達とのカラオケの際に立って歌ってみる。それがクリアできたら友人とのカラオケでも実践。」
(恥ずかしさで顔が真っ赤になると余計に恥ずかしい状況になるので、絶対に部屋を暗くして開始すべし)







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