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23 美しい太極拳修行者の”技”

中山公園 国父記念館 その1

 ほぼ毎日のように出かけた中山公園には孫文生誕100年を記念して作られた国父記念館があります。高さが30メートル以上もあります。
※衛兵交代式もありますね。
 この公園は誰もが楽しめる散歩エリアでした。赤ちゃんをベビーカーに載せて出かけて行くと老若男女を問わずいろんな人が声をかけてきます。お休みの日に母子だけで散歩などしていようものなら なぜ夫も一緒にこないのかと聞かれました。お母さんが日本人だとわかりお父さんが仕事で忙しいと聞くと
『休日にも仕事だなんて日本人はどうかしている。もっと家族を大切にすべきよ。』とも言われたとか。
いつも何気なく話しかけてくる親切で優しい人がいっぱいでした。長い連凧を空高く上げたりして楽しんでいる家族も多く見られました。
 国父記念館の建物にはそれをぐるっと取り囲むように幅広の回廊が設置されていて そこは風通しがよくて涼しいので人気の憩いの場所になっていました。
 その一角で見た太極拳の修行者の”技”の動きと姿勢があまりにも見事だったので忘れられないそうです。白い装束に身を包み まっすぐに立った姿勢から本当にゆっくり少しずつ左足を上げていきます。ゆっくりだからピンと伸ばした足が真横にくるまでにも時間がかかります。そしてその足は更に上に向かい とうとう頭の左側にぴったりとくっついてしまいました。Y字型のポーズだけでもスゴイと思うのに これはI字型のポーズです。一本の棒のようになったその姿勢のまましばらく動きません。本当にピクリとも動きません。そして今度はゆっくり ゆっくりと足を下の方に降ろしていきます。その優雅な動きがあまりにも美しかったので誰もがみな息をのんだままじっと見入ってしまったそうです。

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