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初秋の京都へ 前編~心落ち着く大原と瑠璃光院の魅力~

子ども絡みの用事で京都へ9月、10月と出向くことになり、下調べを念入りにしていそいそと行って来ました。どこかに出かける時は、下調べを超徹底的にする派です。なのに、方向音痴で必ず迷うのですが、歩くのは人より早く苦ではないので、いつも物凄く歩くことになります。今回もいつの間にか30000歩、せかせかうろうろ歩き回りました。

足はくたくたでしたが、日頃の主婦120%生活から解放された2回の京都訪問は、まさに魂の解放でした。
2回目の10月の訪問先を今回は記したいと思います。
中心部の大混雑を避けて、景色の綺麗な北東部の郊外、大原へ行くことにしました。何だかオトナの1人旅のようで素敵な響き。

バスはカーブが続き、山道を登ります。着いた先はどこか故郷秋田に似ていて、懐かしい気持ちになりました。

のどかな畑
色づいた田園
万願寺とうがらし
道端の彼岸花
里山のコスモス
赤紫蘇のある風景

ハーブ研究家のベニシアさんが暮らした場所でもあり、昔父が学生の頃に大原の寂光院と三千院の「わび、さびの世界が良かった」と言っていたのも頭の片隅にずっと気になっていたので、電車とバスを乗り継いで向かいました。案の定,携帯を駆使しても地図を片手に歩いても何回か迷いましたが、目的は果たせました。

①京野菜を送る

里の駅 大原

朝9時開店の産直のお店で、のどかな風景の中にぽつんとあります。バス停から見えず、簡単な道なのにやはり迷いました。
着いた10時頃には駐車場がすでに車でいっぱいでしたが、野菜はまだたくさんあり、お目当ての京野菜と紫蘇の実を買えました。
大原の名産品、しば漬けに欠かせない赤紫蘇は、原品種に最も近く最高級の味わいだそうです。珍しい紫蘇のお餅を購入し、外で景色を眺めながらいただきました。あんこの甘味と紫蘇の香りが癖になりそうな美味しさでした。
左がヨモギ、右が紫蘇です。

つきたてのお餅
自宅に送った京野菜

②寂光院へ

寂光院入り口
参道

週末の土曜日にも関わらず、参道は閑散としていて、空いている境内で周りを気にすることなく世界観に浸る時間は、神秘的でどこか切なく、まさに「平家物語」そのものでした。

苔むした屋根の上
入り口
建礼門院の暮らした場所
諸行無常の鐘

ずうっと地味に登り坂なので、足腰に自信があるうちに訪れた方がいいかもしれません。インフルエンザ明けの弱った体にはかなり堪えました。

②三千院へ
こちらは混雑していました。苔の美しい庭園は映え写真を狙う観光客でいっぱいで、可愛らしいお地蔵様の前には撮影の順番待ちができていました。
しばらくゆっくりと散策し、苔むした庭園に癒され、穏やかな気持ちに包まれました。

入り口
苔の庭園
わらべ地蔵を背景に
1番人気のスポット

③瑠璃光院へ
今回どうしても行きたかったお寺です。
比叡山の麓にある、机に反射するもみじの美しさで有名な場所。数ヶ月前に下調べ中に知り、ちょうど年に2回の予約不用の一般公開時期と重なるこの幸運を逃すわけには行きません。大原散策ですでに足腰はがたがたでしたが、どうしても見たい、という一心で向かいました。

大混雑を予想していましたが、2時頃に着いた時には空いていました。階段を登ると、磨きこまれた机があり、譲り合いながら各々写真を撮る人がちらほら。肉眼で見ると黒々として僅かに緑を反射するだけですが、撮影すると反射が見事に写りこみます。
曇りの日の美しさをご堪能ください。

2階の書院
正面から
横から

一階の床も反射します。

床と庭園

あまりの美しさに日頃の諸々の澱が消え失せ、心が浄化されたのか、山門をすっきりした気持ちであとにしました。

大原も瑠璃光院も初めてではない、どこか帰って来たような懐かしさを感じました。私のご先祖は京都にルーツがあるとかないとか、父に聞いたことがあります。その昔、京都のどこかで暮らしていたとしたら、と思いを馳せながらの楽しい旅でした。
すっかり京都に魅了されました。またいつか訪れてみたいです。




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