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戦闘力ゼロの理系女子はここです

これからのあなた達へ

もし、この記事を高校生以下の女の子が見てくれていたなら、
わたしは心から伝えたいことがある。

本当にやりたいことは何か、
いろんな偏見や刷り込みで選んでないか、
よく考えて欲しい。

もし、この記事をHigh teen以上の
進路をある程度決めた女の子が見ていたら、
特に理系に進むことを決めた子が見ていたら、
本当に心から応援したい。
中でも、わたしのように電気電子工学や
機械工学系は本当に女性が少ないし、
これからの人生で乗り越える壁が思っているより
何倍も多いかもしれない。
もちろん、人生が大変なのはみんな同じことだ。
でも、わたしは同じ境遇の人がいないから、
ロールモデルを見つけられなくて、
わかってもらえる人が周りにいなくて、
孤独を感じることがとても多い。

もちろん親も彼氏も友達も話を真剣に聞いてくれるし、
励ましてくれるし、優しい言葉をかけてくれる。
それとこれとは別の話なのだ。
マイノリティは、いくら味方がいても
マイノリティであるだけで孤独を感じてしまうのだ。

実際にわたしがそうだった。
正直、大学生活は上手くやっていた方だと思う。
学科に女性は1人だったけれど、
大学には適度に友達ができて、
今では結婚式にも呼ばれて、
大学外のアルバイト先では女性の友達が何人もいた。
つまり、大学生時代に、一生の友達が大学内外に何人もできた。

勉強に関しても、元々理系科目は得意であったし、
興味のある電気電子工学はよく頭に入った。
学部の成績は上位1/4くらいで卒業式したし、
大学院では光学を専攻して修了した。

突然だけど、わたしの好きなことは旅行と美容、芸術だ。
世の中のテクノロジーに関する興味は大学の友達と深め、
趣味の話は大学外の友達と楽しんだ。
実際に美容の資格をとったり、美容部員のようなアルバイトもした。

そんな中、就職活動の書類を書くために
自分のコアとなる思考と向き合ったわけだが、
以下のように考えていた。
「技術は何にも変え難い財産。
テクノロジーは世界を豊かにし、
みんなの便利につながるものづくりをしたい。
きっと困難もあるけれど、
感受性の高さと興味をとことん追求する性格を生かして、
本当に世の中の為になるものづくりに寄与したい。」

そうして就職し、電気系のエンジニアになったわけだが
あまりにマイノリティを極めていた。
年齢も性別も違う。
価値観も合わなければ、話も合わない。
あちらの常識がわからないし、
あちらもわたしのことが理解できず、
わたしのような人と接したことがなく、
あちらにとってのちょっとした冗談が
差別的な言葉に聞こえてしまう。

わたしが変な人だからだよ、
どの仕事についても同じ結果だったよ、
と思った人に向けて、
入社から数ヶ月間の配属前研修の時は
うまく行ってたことを言っておく。
その時知り合った会社の人とは
のちに一緒に仕事をすることが
たまーにあったが、うまくいってた。

週に5日、朝から晩まで一緒に仕事をする人と話が通じない、
差別的な発言を目の当たりにするのは辛いものがある。
コミュ力が高ければよかったが、
「理系にしてはコミュ力ある方」程度の
コミュ力しかないわたしにこの壁を越えることはできなかった。
このコミュ力も、あまりに人見知りな自分が嫌になって、
アルバイトで自分を鍛えることで建て付けたコミュ力なので、
ちょっとしたことで使えなくなるし、
気を抜くと人見知りを発揮してしまうのだった。
わたしなりに頑張っていたと思いたいが、力不足だった。
わたしは職場のマイノリティの壁を越えることができなかった。

そうしてダメージを受けているうちに、
ついに心がダメになり、適応障害を発病した。

わたしの戦闘力では越えられなかった。

振り返ると、わたしの戦闘力が不十分であっても
プライベートの知り合いでもいいから
味方がいてくれたらもう少し力が出たのにと思う。
誰か共感してくれる仲間がいてくれたらよかった。
でも、絶対数が少ないので
そんな仲間は、そういないのである。

大学院の女性の先輩が一人いたのだが
わたしが大学院0年生(=大学4年生)のときに、
もう帰らぬ人となっていた。
あまりにセンシティブな内容なので詳しく聞けなかったが、
その先輩にも仲間がいたら違う結果だったであろう、とのことだった。

まだ研究室にも配属されてないし、
それほど深く関わってはいなかったが、
わたしとしては先輩がいてくれるだけで、
勝手に心強く感じていた。

その先輩も、大学内の友達(=男)(男しかいない)は
沢山いるように見えた。到底計り知れないが、
その先輩の気持を考えてみると、
マイノリティによる孤独とその悲観で
溢れてしまったのではないかと思えた。

理系女子よ、道は孤独だ、つらい。
自分を大切に、強くいてほしい。
いつかマイノリティではなくなる日が来ることを、
わたしは望んでいる。

申し訳ないのだが、
わたしが先頭を切って開拓するには、力不足だった。
わたしなりに検討したのだが、だめだった。

だから、わたしはこれからの理系女子のみんなを全力で応援したい。
これからのみんなには、つまづくことなく、
地位を確立し、わたしのような失敗体験は
できればしないでほしい。
(わたしにもまだ人生は続いている予定なので、
微力ながら検討するつもりではある。)
こんなどこの誰かもわからない記事の作者ではあるが、
もし悩める理系女子がいれば味方になる。
心の底から応援しているし、あなたたちが
これから少しでも戦いやすくなるよう、
理系女子というマイノリティの感覚を発信していきたい。

ちなむと、今更だが理系女子という括りはあまり好きではない(笑)
理系も文系もそのほかも、女子も男子もそのほかも、人は人なのでそのように括ることはできない。
でも、説明をするためには、仕方がないと思っている。

いつかわたしたちの感覚が周知されることを祈りながら、
現代の理系女子が直面しがちな苦労や感覚が
社会に浸透することを祈りながら、
本noteを続けていく。



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