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ミッドナイトスワン

今日 「ミッドナイトスワン」見てきました。

ただ何気なく毎日生きていて、あんまりLGBTを身近に感じることもなく過ごしてました。

この映画を見ようと思ったのも、本当に興味本位で。

一言で表すなら、すごく美しい話だと思いました。

私自身LGBTではないので、生活などの実際のところは1つも知りません。でも、やっぱり周りの人からはおかしな目で見られたり、どうしてもからかわれたりなど、辛く、苦しい場面が多々あるのではないかと映画を見て思いました。何気ない一言に傷つくことも少なくないのではないかと。必ずしも辛いことの方が多いとは言い切れませんが。

生まれもった性のまま生きているだけでも、周りの他人からは常に望んでもいない評価をされ、かわいい、かわいくない、かっこいい、ブスなど、見た目ばかりで評価される、そんな生きにくい世の中です。

それにも関わらず、LGBTを自ら告白する方、自分の好きな姿で生きている方のことを、私はすごく人として美しく、強いと思いました。人間は誰しも孤独なのかもしれません。でも、大多数の人々とは違う生き方をする人は、常にその孤独を味わっているのかもしれません。どうしても少数派は淘汰されてしまうことが多いですし。

あまり映画の内容は入れたくないのですが、凪沙さんといちかちゃんの2人のシーンで、凪沙さんがいちかちゃんに、「私たちは孤独なんだから、強くいなければいけない」(映画のセリフそのままではないです)というところが今でも心に切なく残っています。

凪沙さんが体も全て女性になっていちかちゃんに、

あなたのお母さんになれるのよ

と言っていたんです。

ここで私は、人を愛することに性別など関係ないと思いました。女性じゃないと母親になれない。男性じゃないと父親になれない。そんなこと本当は関係ないんじゃないかと思います。誰だって愛情は持ってるし、親にだってなれる。生まれもった体を傷つけなければ性転換できないなんて馬鹿げてる。自分の思うままに、好きな自分で生きて何が悪い。どんな姿でいたって、その人自身に変わりはないんだから。形ばかりに囚われる生き方は窮屈でしかない。

今日映画を見た帰り際に、私はショートカットでボーイッシュな格好をしていたのですが、ある2人組が

「男?」

と言っているのが聞こえました。この作品を見た後に話すことがそれなのかと私は思いました。人それぞれの固定概念、常識はなかなか覆らないものですね。

私自身、人々から蔑まれたり、馬鹿にされたりすることが多々あります。コンプレックスだってたくさんある。好きでこんな姿で生まれてきたわけじゃない。たまには、性別が逆だったらと思うことだってあります。だんだん外にもあまり出ようと思わなくなってきた最近です。外に出かければ、心ない言葉をたくさん掛けられるから。でも、弱気でばかりはいられません。なんてったって、強くいなければいけないから。

映画の余韻がすごくて、話が全然まとまっていないのですが、この美しく、切ない映画「ミッドナイトスワン」は私の心にこれからも残り続ける作品であると思います。これを読んでくれた方には、今は厳しいかもしれませんが、ぜひ見てみてほしいです。

うまく言葉にできないことが悔しいですが、ここまでお付き合いいただきありがとうございます。

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