【読むのは】メンタル童貞について【自己責任で】


〇注意(必読)
 初めに、私が以下に書いた文章はとても偉そうである。これは私が普段から偉そうなわけではなく(偉そうなわけではないと信じたい)、私の専門が数学で以下のような文体の文章ばかり読んでいるためそれが移った結果である。ほんとすみません。

問題解決は一般的には、問題を正確に定義することから始める。世の中にある男性に関する問題の中であまり言語化されていない問題のうちの一つに、私が「メンタル童貞」と呼んでいる概念がある。今日はこの問題を読者の皆様に理解していただくために、この概念の説明をしていこうと思う。ちなみにこの文章は男性からするとかなりメンタルに来る文章になるであろうし、誤解を恐れずに言えば、女性からすると世の男性がみじめに思えてくる文章になると思われる。ちなみにこのメンタル童貞という状態は女性でもなっている場合もある。その人のセクシャル、ジェンダーにも寄らないものだから、メンタル童貞というネーミングは筆者が男性なことに大きく依存している。この概念に対して性別によらないネーミングが何か思いつけばぜひ連絡してほしい。適切だと私が判断すれば、この文章の該当箇所をそのネーミングに書き換えるだろう。

 最初に宣言しておくと、今から書く内容は男尊女卑であるとか女尊男卑であるとかに言及している訳ではない。筆者は男性であるし、どちらかというと男性が可哀そうというよりもむしろ、こういう現状があるということを言及するだけで、私自身の感想を少な目にするつもりである。しかし私自身の視点から見た男性に対する偏見、経験則が盛り込まれていることは間違いないので、中立的な内容にはなり得ない。

〇経緯
 メンタル童貞という概念はその人が実際に童貞かそうでないかを問うものではない。その本人から見た主観的な心の在り方に名前を付けただけである。
 メンタル童貞という概念の存在に気が付いた経緯を話そう。私が女性の友人と話していた時のこと、友人から質問が飛んできた。
「なぜ男性は『童貞』という言い方を避けるの?」
実際にどのぐらい避けているかはさておき、自分が童貞である、ということへの言及を避ける男性は一定割合いるように思った。そのため、その精神的な理由を解説した。内容としては、以下のようなことである。

・童貞だと、彼女ができたことが無い(というニュアンスと同レベルで扱われる)割合が高い

・童貞であることへの言及を避けている人の傾向として、愛に飢えている人である割合が高い。さらに言及すると、寂しさを常に抱えていて人との会話等に飢えている人の割合が高い気がする

・童貞である→「愛されていないと思っている」という状態を自認する→精神的な寂しさが増長されて辛い という精神的経緯を味わいたくない為言及を避ける

・全体的な傾向として、そもそも男性は男性同時でスキンシップをすることがほとんどない(なんとなく引っ付く、という類の身体接触を恋人以外としない)ことと、ほとんどの男性は生活の中で可愛さやかっこよさに対する言及を周りからされる経験が無い為、相対的に寂しがりになりやすい気がする

・どこかで「世間は自分に対して興味がない」ということを必要以上に自覚してしまっている人が多く、その精神的な鎧と理論武装で自分の精神の健康を保とうとしている人が一定割合存在する

 私と友人の所属しているコミュニティにはこうしたタイプの寂しさを感じている人がいくらかいる、という話で盛り上がったのだが、その時に同じタイプの寂しさを持っている人は実際に童貞でなくても存在する、という話になった。具体的には

・どこかのコミュニティで必要以上に周りとコミュニケーションを取ろうとしていくらか煙たがられるが、その行為を自発的に寂しさから止められない人

・自分への愛情が実際に物理的な言動として向けられる機会が生活の中で訪れず、そのため周りからの興味関心を引こうと意欲的に活動しているが、実際に愛情を向けられる機会が訪れない人

・物理的に愛情を向けられることはあっても精神的に愛情を向けられている実感が湧かず(実際に精神的には向けられていないケースもある)自身の孤独感を埋めようとすることに時間や体力が削られている人

などが該当する。

〇悲劇
 上記の類の人は世間的には白けた目で見られがちだが、この視線はさらなる悲劇をもたらす。つまり

寂しさが言動に影響を及ぼす→白けた目で見られる→白けた目に寂しさを感じ寂しさ由来の言動が増える

というループに陥る。この状態の怖いところは、この中に悪意のある人間が一人もいないということである。つまり、実際にその人が精神的な寂しさの部分を解消できない限りこの現象は永遠に続く。こうした寂しさが理由で言動に影響が出ている人は私の個人的経験の中で確定的に該当している人物が少なくとも一人存在するし、実際にはかなりの割合の人間が程度の差はあれどこうした精神的孤独感を持っていると予想している。

 この現象は当然だれか特定の個人が引き起こしているものではないから、何を改善すればこの状態から抜け出せるか、この状態が実際にどのぐらいの割合で発生しているか、そもそもこの状態は悪いことなのか、という議論は読者とその友人に任せることにして、この現象に対して私個人がしたいくつかの考察と注意を載せておく。

① 冒頭でも注意したが、この状態は当然女性にも起こり得る。ただ、私のあまりにも個人的な経験則として男性でこの状態に陥っているように見受けられる人物がとても多かったため主語を男性としただけである。実際、女性でこの状態に陥っている例として「結婚した男性からDV被害にあっているが、共に居るという状態への安心感から離れられない」という類の話はネット上で後を絶たない。上記の文章で「こういう男性が多い気がする」という意味で男性を主語にしたことはあっても、女性と比較する文脈でメンタル童貞という言葉を一度も使っていないことに注意せよ。
② 私自身はこの状態が世の中にありふれたものだと思っていることは確かだし、私自身もメンタル童貞な部分が少しある自覚を持っているし、この状態である人がいくらか気の毒だと思っていることも確かである。しかし以上の文章は純粋に世の中で言語化されていない(されているが私が認知できていない説はある)メンタル童貞という概念を言語化しておこう、という試みであり、特定の何かに対する誹謗中傷や攻撃の意図を含んでいない。ただ、私の文章があまりにも現実的過ぎて傷つく人はかなりいるかもしれない。それはごめん。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?