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型にはめ込まれたかわいい

わたしはかわいいものがとにかくだいすき!
小さい頃の夢はプリキュアだったし(いまも諦めてない)、幼稚園のころの服選びは必ずピンクのトップスにピンクのフリフリスカート全身ピンクコーデを選んでお母さんを困らせた。
小学生、お母さんに連れて行ってもらった原宿でロリィタさんを見て心ときめいたのを今でも覚えてる。大きくなったらあのお姉さんみたいになるって子供ながらに決心した。

そして大きくなった今、小さい頃と好みは全く変わらずフリフリのお洋服を着て外にでかけるようになった。
" 幸福 "
わたしはかわいいものに囲まれてさえいればどれだけ最悪な環境にいても最強でいられる気がした。
いちばん好きな憧れの自分で街を歩けば冷ややかな視線、すれ違いざまに言葉のナイフを突き刺されることだってある。
友達にこっちの方が似合いそうって清楚なお洋服勧められても、カラコンでかすぎじゃない?似合ってないって否定されても、それでもわたしはわたしのかわいいを諦めたくなかった。否定したくなかった。
わたしの好きなお洋服はレースが多くて手間がかかっているから一着一着値段が高い。万人受けもしない。
それでもわたしはわたしの思うかわいいになりたかった。

今の自分のファッションをカテゴライズするとしたら、量産型か地雷系になると思う。
わたしはそれがすごく嫌だった。
なぜかわいいを型にはめ込まなきゃいけないのか。
量産型とか地雷系のフリフリピンクなお洋服、いままで見たことなくてすっごくかわいい。
だから着たい、それだけなのに地雷だって指さされる。
量産地雷だからメンヘラっぽいとか面倒くさそうとかすれ違っただけでカテゴライズされる。
つまんない。くだらない。
そもそもメンヘラって言葉、わたし大嫌い。
心の奥底にある汚い感情を薄っぺらい言葉4文字で片付けないでほしいと思ってしまう。
この感情すらもメンヘラって言われちゃうのかな?
わたしはそんな固定概念をぶち壊したい。
人のはもちろん自分の汚い部分を綺麗だねって肯定してあげたいし、万人受けしなくたって後ろ指刺されたって自分のかわいいを貫いていいんだよって背中を押してあげたい。

わたしはきっと誰よりも弱くて脆い人間で、それを小さい頃から変えたかった。
頑張るって決めたことを最後まで頑張れたことはないし、あの子のあの敵意もしかしたらわたしに向けてじゃないか?とか勝手な想像で壊れてしまう。
生きずらいと思うことばかりでずっと苦しかった。
でも自分のかわいいだけは何を言われても貫いてきたし、心の奥底の誰にも見せない感情が誰かの意見によってぶれたことは一度もなかった。
わたしが強い気持ちを持っていられたのは音楽のおかげだった。
音楽に何度も何度も救われ、どん底にいる時手を差し伸べてもらった。隣に座ってくれた。

今度はわたしの番。
準備期間がおわって正式にデビューをしたら、ライトを浴びてステージに立ってパフォーマンスを通してわたしの綺麗なところも汚いところも全部見せたい。
そしてステージの上からきみに言ってあげるんだ、そのままでいいよって。

きみの全部をわたしに見せて

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