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美しかった「イヴ・サンローラン展 時を超えるスタイル」

混雑しているだろうと思って、金曜日の夜を狙い、仕事終わりに行ってみた。最近は良い天気続きだし、日中は20℃を超えて暖かい。1ヶ月くらい季節が押している気がするが、18時過ぎだと外はもうすっかり暗くなっていて、人出はまばらだなと思う。

私が行った時間は、学生やファッションの仕事をしてるのかな?と思う、オシャレな人が多かった。フランス語で話している人もいる。日本に住んでいるフランス人だろうか。

サンローランは、1958年に21歳でデビューしたらしい。私が生まれる前から有名なデザイナーだ。ピーコートやパンツスーツ、トレンチコートなど、紳士服の要素を女性のファッションに取り入れ、定着させたそうだ。

確かに定着している。私が社会人になる頃、女性のリクルートスーツは黒か紺のスカートが望ましいと言われていたけど、入社後、パンツスーツをかっこよく着こなしていた先輩を見ていいなと思った。

今は、スーツ生地のテーラードジャケットのオシャレを普段からしている人も多い。サンローランがいなかったら、この景色は違っていたんだろうか。

膝上丈のスカート、上品な色合い、大きなボタンなど、素敵な洋服がたくさんあった。いろいろな国や時代をテーマにしたデザインも面白い。

しかし、去年見た、ガブリエル・シャネルのデザインと、まったく違うな。

ガブリエルには少女みたいな危うさを感じたけど、サンローランは、安定した基盤の上にいる大人の雰囲気がした。

リスペクトしていたアーティストの作品をテーマにしたものも、面白かった。

ピエール・ボナールへのオマージュ
ピカソへのオマージュ
上段はボナール、下段はジョルジュ・ブラックへのオマージュ
ブラックへのオマージュ

これは見て楽しいドレスたちだな。しかし、普段これを着ている人がいても楽しいのでは?

性別、国などに関わらず、自分が好きなものを選んで着られるのはいい時代だ。でも、皆んなが手頃でラクで無難な物を選ぶと、バリエーションがなくなって、つまらないような気もする。かと言って、自分自身は、変わったものを着る勇気も、着こなせるセンスもないのだけど‥


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