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marr
2023年6月30日 00:31
タイトル:ラブ・ストリームス Love Streams 1984年監督:ジョン・カサヴェテスとにかく乾いてる。湿っぽさは微塵もなくて、からっからに乾いていて扇情的な描写もない。瞬発的な勢いが断続的に続いて、極端な笑いや怒りと落ち込みなど喜怒哀楽が言葉の通り表出する。けれどそれが大味な表現かというとそうでもなくて、その極端な表現がストレートにズドンと体に当たり散らしてくる。配信含めて今鑑賞出
2023年6月29日 00:23
タイトル:あのこと L'Événement 2021年監督:オードレイ・ディヴァン痛い。テーマがテーマなだけに、精神的な切迫感も身体的な苦痛もストレートに描かれていて、女性が自立して生きる以上の困難さと、少ないレールからはみ出してしまう危うさが、一歩踏み間違えると社会のシステムに組み込まれてる現実。とにかく身体的な痛さが画面全体から伝わってくる。一週過ぎるごとに目の前の扉が少しずつ閉じられ
2023年6月21日 00:05
タイトル:小説家の映画 소설가의 영화 2022年監督:ホン・サンス年々フットワークの軽さとミニマルさに磨きがかかるホン・サンスの映画だけど、とにかく色々なものを削ぎ落とした表現の中で行われる人物描写の妙が今回も発揮されている。毎度お馴染みの言い合いによる居心地の悪さや、オフビートな笑い、そしていつものホンサンスズーム(笑)。ホンサンスズームの良いのか悪いのか判別つきにくい違和感のある表現は
2023年6月16日 00:20
タイトル:苦い涙 Peter Von Kant 2022年監督:フランソワ・オゾンいやはやファスビンダーとオゾンの組み合わせの絶妙な加減が面白い。過去にもファスビンダーの未発表だった脚本を映画化した焼け石に水があったけど(本作と同様に室内劇の映画でもある)、今回も脚本に限らず70年代のテイストが盛り込まれていて、世界観の作り込みはとにかく見どころ。ミッドセンチュリーモダーンの残り香を感じさせ
2023年6月9日 09:29
タイトル:ウーマン・トーキング 私たちの選択 Women Talking 2022年監督:サラ・ポーリー一面畑が広がり、馬車や納屋、古めかしい服装から、時代劇だと思うけれどいつの時代だろう?と画面を凝らして画面を注意深く見る。すると「第二次大戦の頃は…」という会話があり、となると戦後だから50〜60年代なのかな?なんて思っている街宣車のようなスピーカーを背負った車からモンキーズの67年のヒッ
2023年6月5日 00:09
今月はちょっと映画観る本数少なかったかな〜って数えたら25本観てた。まあいつもと同じくらいか。五月は劇場で鑑賞したのが、J005311、若き仕立て屋の恋、レッドロケット、EO、ゴダールのマリア、ター、それでも私は生きていく、アフターサンの8本。J005311は好きか嫌いかは置いといて、初期衝動の塊みたいな映画だった。ただ上映後のトークショーは映画の余韻が打ち消された感があっていらなかったかな…
2023年6月4日 01:05
タイトル:怪物 2023年監督:是枝裕和子供は時に残忍で他人と少し違う様子を感じ取って排除しようとしたり、いじめに発展したりする。小学校の頃、アトピー持ちの女の子がいて男の子たちはそれをいじったり、疾患を揶揄したりしていた。その子自体をどうこう思っていなくても、守ったり擁護する様な事をすれば、劇中のように「好きなんだろ?」といっていじられるのが怖くなって結果的にいじめに加担する事になる。では
2023年6月1日 00:51
タイトル:アフターサン After sun 2022年監督:シャーロット・ウェルズ世代や立場で見方が変わる映画だと思う。同じ年頃の子供を持つ親や、二十歳くらいの世代、子育てが終わった人、リアルタイムで経験しているのか、幼い頃を思い出すのかで感じ方は異なるはず。どの世代にせよ、幼かった時に親が何を考え、日々を過ごしてきたのかを振り返る時、それは写真だったりビデオの記録と、その時の自分が見た世界