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marr
2020年9月27日 00:15
タイトル:鵞鳥湖の夜 南方車站的聚會 2019年監督:ディアオ・イーナン今闇夜を映しとる映画監督といえば、ニコラス・ウィンディング・レフンの右に出るものはいないかもしれない。漆黒の闇と、けばけばしいまでの色の濃いライトなど、美しさというよりも如何わしさが画面から立ち込めてくる。レフンのオンリー・ゴッドはタイで撮影されていたので、街の人工的な色合いの照明と、レフンの作り出す人工的な色彩が折
2020年9月22日 00:43
タイトル:アメリカン・アニマルズ American Animals 2018年監督:バート・レイトンドキュメンタリーとセミドキュメンタリーが合わさった作品というと、他にもありそうな感じではあるものの、過去(セミドキュメンタリー)と現在(ドキュメンタリー)が劇中の中で交差していく事で、物語の立体感がぐっと増している。過去のシーンで本人が出てくる所は、特にラストシーンで一番効果的に使われてい
2020年9月21日 00:00
タイトル:エレファント Elephant監督:ガス・ヴァン・サント劇場公開以来、久しぶりに再見したけれど観終わった後に感じるのは淡白さという点は変わらない。初見時もどこか物足りなさを強く感じたのを覚えている。というのも下敷きとなった1999年のコロンバイン高校事件についてのドキュメンタリー、マイケル・ムーア監督の「ボーリング・フォー・コロンバイン」が先に公開されていて、コロンバイン高校の
2020年9月5日 01:17
タイトル:ミッド90’s mid90’s監督:ジョナ・ヒル冒頭で流れるシールの1994年のヒットナンバー「Kiss from a rose」を耳にした途端90年代中頃の空気に包まれる。まあリアルタイムに近い頃に耳にしていた事もあって、ヒットナンバーという意味で、あの時代を切り取るにはジャストな曲だったかもしれない。思い入れのある曲ではないけれど、ヒットチャートの曲というニュアンスは掴んで
2020年9月1日 23:26
タイトル:ぶあいそうな手紙 Aos Olhos de Ernesto 2020年監督:アナ・ルイーザ・アゼヴェード老人エルネストは、ぱっと見堅物っぽい外見で実際堅物ではあるものの世捨て人の様に殻に籠もっているわけではなく、少しばかり皮肉が効いたキャラクターで、話が進むにつれて周囲との関係の中で温和な内面が徐々に現れてくる。国からの年金もままならない困窮した生活ではあるものの、映画は困窮