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物理学者、SF映画にハマる~「時間」と「宇宙」を巡る考察~ :: 高水 裕一 (著)

Kindleの購入履歴を見ると、2021/10/23😅
この本も危うく、電子積読になるところでした。

2019年からSF分野の物語を書き続けているので、自分の物語が架空のお話とはいえ、設定の中で論理的におかしくないのか? 新しくネタになる考察がないのかを期待して購入。

「SF=人間の想像力」が持つ可能性
映画『スター・ウォーズ』では、太陽が2つあるタトゥイーンという惑星が登場します。現在の天文学では、このように太陽が複数ある天体があるという事実は知られていますが、もちろん映画製作の当時は知られていません。つまり、人間の想像力というのは実に壮大で、ときに映画で描かれている世界が現実の科学世界のなかで発見されるようなケースもあるのです。映画だから、フィクションだからといって切り離すものではなく、想像力はときに侮れないものなのです。映画の世界から何かとんでもない科学的着想がひらめき、未来の科学を導く、そんな夢のようなことだって起こらないとは言い切れません。   (「はじめに」より)

はじめに
【第1部】時間を巡る
第1章:タイムトラベルの可能性と限界
――『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズ
第2章:過去に戻った捜査官に自由意志はあるのか
――『デジャヴ』
第3章:「逆行」という新しいタイムトラベル
――『TENET』
第4章:殺人マシンは5次元世界を旅してきたか
――『ターミネーター』シリーズ
第5章: 限りなく時が止まった世界を体感するには?
――『HEROES』
【第2部】宇宙を巡る
第6章:宇宙に投げ出されたときの最後の移動手段
――『ゼロ・グラビティ』
第7章:“ファミコン”で目指した月面着陸
――『ファースト・マン』
第8章:火星で植物を栽培するもう1つの理由
――『オデッセイ』
第9章:論文にもなったブラックホールのリアルな姿
――『インターステラー』
第10章:星間飛行に必須のアプリケーション
――『スター・ウォーズ』シリーズ
第11章:宇宙人と交流するならマスクを忘れずに
――『メッセージ』
第12章:「宇宙人の視力」と「恒星」の密接な関係
――『V』
おわりに

https://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334045715

SFが好きで、この本に挙げられた映画をご覧になっていれば(どれも有名な映画ばかりなのでSF好きの方は見ておられるはず)「なるほど、あの映画の設定はこういう前提だったのか」等、納得して読まれるのではないかと。

20世紀末までは『SF = 空想科学小説 = 想像の世界』と思われてた感が強いが、現在世界で大儲けしている企業はSF作家をコンサルタントに招き入れているらしい。

このHBRの記事は2017年9月と少し古いが、先日投稿した『67th 東京駅周辺』に、丸善書店の大きなPOP(看板?)が写っています。

この画像の元投稿はこちら https://note.com/mohxxx/n/n8cdc13a75e6e
この画像にタカミハルカさん(https://note.com/takami_haruka)がコメントを寄せてくださり、タイムリープについて熱く語られています(字数制限を気にされながら😅)
また語りましょう😊


最後に著者のご紹介(光文社の紹介から抜粋)

高水裕一(たかみずゆういち)
1980年東京生まれ。英国ケンブリッジ大学応用数学・理論物理学科理論宇宙論センターに所属し、所長を務めるスティーヴン・ホーキング博士に師事。現在、筑波大学計算科学研究センター研究員。専門は宇宙論。著書『知らなきゃよかった宇宙の話』『時間は逆戻りするのか』『宇宙人と出会う前に読む本』。

https://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334045715

読んでみて面白く、なるほどと思うことも多いが宇宙関係の内容が多く、地球を舞台にした物語を書いているものからすると、物語のネタになる話は少なかった。
タイムトラベルが難しいことは改めて確認したが、まもなくエンディングを迎える拙作『安定を重視して就職したつもりの会社が・・・ブラックな地球防衛隊?だった件』は、特定条件下でのタイムトラベルがお約束なので、そこは外せない😊
物語の中に出てくるタイムトラベルは、今まで主人公たちが数百年程の過去に飛ぶ設定であったが、最終話に向けて千年単位の未来から未来人が訪れるので、タイムトラベルが派手に行われます。


MOH


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