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家族で海外で生活するということ


ロンドンの現状と日本の素晴らしさ

 先日、ロンドンの崩壊と言われている状況について、私の感想を述べました。私のイメージでは、薬物を使用している人が非常に多く、街中にはホームレスがたくさんいます。ロンドンがやばいというわけではなく、むしろ日本が素晴らしいという視点もあります。

まとめ
 イギリスがやばいというより、日本が素晴らしいということがお分かりいただけたと思います。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

ロンドンの現状と日本との比較

海外での生活とその理由

 日本の素晴らしさや日本が特別な国であるというコメントを多くいただきましたが、私がよく問われるのは、「なぜその素晴らしい日本を離れて海外に行くのか」ということです。海外に出て行くことの意義や、その中で抱える問題などについて、今日は解説したいと思います。

挑戦

 結論を申し上げると、海外に出て行く理由は「戦うため」です。もちろん、日本は素晴らしい国で、生活する上でも危険は少なく、サービスも充実しています。食べ物も美味しいです。日本で生活するのが一番楽であることは間違いありません。
 しかし、日本がすべての面で世界の中心であるわけではありません。特に私がずっと関わってきた金融など、そうではない分野も多いです。私は世界経済、金融、ビジネス、国際政治に関わるような分野で、自分自身をさらに深め、磨きたいと思っています。そのためには、日本よりも世界に出て行った方がチャンスがあると思います。ビジネスにおいても、世界で戦いたいという気持ちがあります。

子供への期待

 同時に、自分の子供にも海外で戦える力を身につけて欲しいという思いもあります。日本だけで通用する能力ではなく、世界で通用する能力を身につけてるべきという思いがあります。しかし、それをするのは、綺麗事だけでは通用しない、非常に悩みも多いのが実情です。

海外生活の困難さ

 自分自身だけでなく、家族も人種差別を受けたり、嫌な思いをすることも少なくありません。学校で差別があったり、トラブルが起こることも珍しいことではありません。そういうことも乗り越えていかなければならない、厳しいことが多いのが実情です。そして、悩ましい問題はそれだけではありません。

言語習得の難しさ

 海外に住んでいると、放っておいてもバイリンガルになるというイメージがあるかもしれませんが、そもそも、海外の学校での勉強についていったり、友達を作ったりというのが大変です。
 同様に、子供が日本語を習得すること、そして日本の文化、日本人としての倫理感などを身につけていくことも非常に難しくなってきます。

日本語の習得の難しさ

 日本語に関しては、特に小学校低学年以下で海外に行くと、個人差もありますが、親としか日本語を話さなくなるので、新しい日本語を習得する機会が非常に少なくなります。日本語の塾に行ったりしても、なかなか言葉として身についていきません。
 私の子供の場合、小学校低学年の時に、日本語で数の数え方が分からなかったことがあります。
 日本語では「1個、2個、3個:いっこ、にこ、さんこ」という言い方がある一方で、「1つ、2つ、3つ:ひとつ、ふたつ、みっつ」という言い方があります。6個のことを「むっこ」とか、3つのことを「さんつ」とか、言ったりと、使わない言葉が全く覚えられませんでした。年齢が低い時に日本語以外の環境に慣れると、もう日本語が面倒になります。そして、「むっこ」ではない、「むっつ」と注意すると、もう日本語が嫌いになります。

日本人らしさの習得の難しさ

 言葉もそうですが、日本人として身につけるべきこと、倫理感だったり、振る舞いだったりということを、身につけるのが極めて難しいです。
 まず、時間にルーズになります。イギリスだと、9時に集合と言われると、皆さん9時頃に集まります。しかし、日本人だけが5分前や10分前に来て遅れないようにしようと考えます。そのため、最初に集まるのはいつも日本人です。5分前や10分前に来て遅れないようにしようという感覚が、日本にいないと、または日本人のコミュニティにいないと、なかなか身につかないです。

文化と倫理の習得

 英語圏で生活していると、英語が身につくとよく言われますし、日本語と英語の両方が話せるとすごいとよく言われます。しかし、実際は、言葉だけ話せてもダメで、それぞれの国の文化、礼儀、正しい振る舞いなどを理解しておかないと、その社会で生きていくことが、非常に難しくなるわけです。日本の文化、日本人としての振る舞い、礼儀正しさといったことを学ぶ機会が非常に少ないので、ちょっと英語を覚える代わりに、日本人として大事な部分を身につける機会が失われてしまう可能性があるということです。

海外での子育ての難しさ

 そういう意味で、海外での子育てというのは、色々と失うものもあるという考え方、または状況次第では、そういうことになる可能性もあるのではないかと思います。

海外生活の意義

 海外生活の難しさは大人にも言えることです。わざわざ言葉が通じない環境に来なければ、生活しやすい日本にいれば、もっと仕事も余裕を持って取り組めて、仕事でも成果が残しやすいかもしれません。日本にいる方がはるかにストレスは少ないでしょう。
 いつも家族を含めて安全面を気にしないといけない環境だったり、あらゆるサービスの質が悪い環境では、日本にいる時よりも余計に時間がかかることも多いです。そういう意味で、海外で生活するということは、それなりに大変です。
 しかし、最初の話に戻りますが、それでも日本だけで通用するということではなくて、世界で通用する能力を身につける、そして戦って成果を出すためには、それでも海外に行った方が良いと私は思っています。そうした思いから、自分自身も海外で戦いたい、まだ学ぶこと、戦う場所があると思っています。

私の考え

 海外経済の厳しい解説をすることも多いですが、だからと言って内向き思考になって良いということではありません。日本人はもっと海外で戦って、もっと活躍できると私は思っています。

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