見出し画像

ノウハウ出せるラインって、どこから?

書店に行けば「プロが教える!絶対●●できる■■な思考メソッド」みたいな本がたくさんあるし、ネットでも「年商000万円の実績!絶対成功する●●マニュアル」みたいなのがちらほら。
その内容の良し悪しはおいといて、「こういうノウハウ書いていいレベルってどっからなんだ?」と思うことがある。

仮にいくつかタイトルを考えてみた。
「新聞記者歴25年の記者が教える、本当に読みやすい文章の書き方」
「ライター歴5年で全て見えた、人を惹きつけるセールスコピーライティング」
「新卒から入社半年で極めた!大事な人との付き合い方・断り方」

いかがだろうか。やはり経験年数が多いほど説得力は増すと思う。特に一番下などは半年しか働いてないのに何言ってんの?と思われるんではなかろうか。
だがしかし、このタイトルが以下のようになるとどうだろう。

「新卒から入社半年で世界一のセールスマンが教える、大事な人との付き合い方・断り方」

こうなると「入社半年」の意味が反転して価値が上がる。ということからノウハウを出すためには「経験年数か、大きな業績を上げた実績」が求められる、ということになる。年数としてはよく言われる「1万時間=10年やれば1人前」という言葉があるのでこの辺が目安ではなかろうか。では実績はどうか。これは「世界」が入れば圧倒的に強い。見たことないだろうか、「世界2位が教える~」とか「世界3位のセールスマンが見た~」みたいなやつ。世界だと1位でなくてもいいのもポイントだ。あんまり世界1位を乱発するとネットショッピングの第1位なみに価値が低くなるし。ちなみにネットショッピングだと週間ランキングで一瞬1位取ったとか、いわゆる「最大瞬間風速」で掲載するパターンが多いそうで。

これが日本だとやはり「日本一」だ。あんまり「日本3位」とか見ない。ただ世界にしてもそうだが「何をもっての世界または日本一なのか?」というのがある。セールスだと単純に売り上げトップならそうだろう。もちろん日本中の会社から個人売上を計測できるわけはないからその人の会社内で、ということになるが。
まあこの理屈だとマイナーなものを扱う小さな会社内でトップになっても「日本一」と名乗れないことはない。さすがにそれで本まで出す人はいないだろうけど。しかしやっぱりそこまで実績を出すのを見ると、「肩書がいかにバリューを持つか」がよくわかる。
「営業スゴ技マニュアル」みたいな本と「世界トップセールスマンが教える営業スゴ技マニュアル」とでは、やはり後者のほうが手に取られそうだ。
もう一つ踏み込むとブックレビューなどを見て「本当に有意義な内容かどうか」みたいなところまで調べたりもすると思うが、そもそも手に取らせるまでにハードルがあるので第一印象の力は強い。
ということで印象としては「10年以上の経験」または「何らかの分野で1位~3位」の肩書がノウハウに必要なのではなかろうか。ただ最近はネット関連の書籍も多いので「瞬く間に1000万PVを達成」などそっち方面の実績ワードも出てきている。一度実際に売れ線ビジネス本を並べて分析してみたい。

でも誰かがあえて「日本で18位」みたいな微妙な実績で本を出してみたら面白いのになぁ。売れんか。

サポートいただけた場合、新しい刺激を得るため、様々なインプットに使用させていただきます。その後アウトプットに活かします、たぶん。