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日本一週海岸沿いの旅 1 【御嶽山】


2020年冬、旅に出た。

海岸沿いの旅と言いつつ
その始まりは 山 。

実家から見えるし、
距離的にはかなり身近だけど
なかなか足が向かなかった山。






御嶽山。




理由はふたつ。

1 比較的近いからいつでも行ける。
2 噴火のイメージ



こう見えてなんでもかんでも怖いから
噴火っていうとかなり怖い。

未だに行方不明のままの人もいる。

そんな話を聞くと
ちょっと気が向かなくなったり。

だから、そのタイミングがあったら行こう。
そう思ってた山。


で、そのタイミングが来た。
突然。


私の山の師匠と山に行く事が急遽決まった。
もちろん、場所は御嶽山。


山に対して、人生に対してとにかく悩んでた。
御嶽山に関わらず山に登るっていう行為自体
避けたかったくらい。
でもこれもなにかの巡り合わせ。
何も言わず着いていく事にした。




そして、遅刻。
それも2.30分なんてもんじゃないやつ。
いや、もうほんとごめんなさい。



山に登り始めたのが10:00頃。
こんな時間だから登る人はほとんどいない。
下山する人とすれ違うだけ。

それでもゆっくりでいいよ~。
って言ってくれる師匠の優しさよ。


遅刻しながらこんなこと言うのほんとあれですが
この時間の森すごいきれいでした。

だいたい早朝のつんと張つめた空気の中
歩き始めるでしょ!?
もやがかっててたり、朝露で植物が濡れてたり。
でもこの時間は太陽もだいぶ上がってて
もっと暖かい雰囲気。
優しい光が森を照らして無条件に幸せを感じる空間。
ここでお茶したーい。って感じ。

でも遅刻犯の私がそんなこと言えるはずもない。
(お茶できる場所もなかった)

ボランティアが道直しの石を運んだりしてるんだよ。
師匠が教えてくれる。

ボランティアかあ、すごいなあ。
私も山仕事の時に石を運んだりするけど
あれすごく重たいんだよね。
それに、私がいた山はいい石が
あんまりなかいから探さないといけない。
運んでもらえたらかなり助かるなあ。


歩き進めていくと
足の裏より大きいか小さいかくらいの石が
敷き詰められた道になった。

隙間には苔が生えてる箇所もあったり
石の埋まり具合、佇まいからしても
最近造られたものでない事が感じられた。

昔の道かな???
信仰で栄えた山だし。
作り方も今時じゃない。

現代人からすると歩きやすいとは言えないけれど
当時の誰かががんばってくれたんだろうなあ。

色んな人がいろんな事を考えながら歩いた古い道。
今は石が丸くなって滑りやすいけど、
当時はもっとごつごつしてたのかもしれない。

当時の誰かがここにいた。
どんな場所もそうだけど、それを感じる瞬間は少ない。

昔を想像できて少し楽しかった。




でもやっぱ山を歩くのって疲れるんだよね。
稜線にでる頃にはへとへとになってた。

やっとの思いで山小屋についた。

建物の安心感ってすごい。
山頂じゃないのに着いたー!!!って感じる。
あ、遅刻により私達のゴールはここですが。



綺麗な小屋!!!

ほんとおしゃれで素敵な小屋でした。




この後どこに行こうか。
とにかく海が見たい。

師匠の助言もあってまずは北陸を目指すことにした。
北陸のどこかは決めていない。
直前まで何も決めない。










これもえちゃんにあげるよ。

最後、師匠にもらったのは1枚のCD。
師匠が勇気を出して買った あいみょんのCDだった。


あいみょんと共に私の一人旅が始まった。

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