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人生で初めて髪を染めた。

目が覚めると朝の5時だった。

もちろん今日も予定はない。暇なゴールデンウィークだ。

うーん。

流石に何かするかぁ。

何か面白いことしたいなぁ。

うーん。

髪切りたいなあ。


髪染めるか!!!


という思いつきで髪を染めることにした。僕はすぐにホットペッパーを開き、カラーの即日予約ができる美容室を探した。今日は一日暇だから少し遠くの美容室に行ってもいいな。別に近くてもいいし。とりあえず場所は気にせず、口コミが多くて初回クーポンが美味しいとこ行こ。



そして夕方になって、僕は北千住の街にいた。

いい街だね。駅前のゴチャった飲み屋の感じとか、長くダラダラ続く商店街の雰囲気とか、駅の反対側、東京電機大学の周辺の、道が広くて木が並んでる爽やかな感じも良かった。

以前にも2回ほど来たことがあったけど、ゆっくり散歩したことはなかったから街を見て回るのは楽しかった。また散歩しに行こう。


さて、僕は予約した美容室に行った。

僕を担当してくれた方は綺麗な女性だった。落ち着いた雰囲気の方で、僕は安心した。まくった腕にタトゥーが入ってる、柔らかい雰囲気の人だった。腕にはワンポイントのタトゥーみたいなのがいくつかと、散髪用のハサミが可愛くあしらわれていた。僕が見たことのあるタトゥー入れてる人の中で一番親しみやすい人だった。


「どんな色に染めますか?」って聞かれて、僕はちょっと困った。僕は本当は「暗めの茶」って答えたかった。だけど、なんか美容室の作法的に「ダークブラウン」って言わなきゃいけない気がした。だってネットで調べたら髪色全部カタカナで書いてあるんだもん。

でもね、「ダークブラウン」って言うのすごい抵抗あるんだよ。なんか恥ずかしいし。絶対「暗めの茶」って言いたいもん。日本語でいいのにカタカナ使うの意味わかんない。だけど、僕は頑張って「ダークブラウン」って言った。僕頑張ったよ。ちゃんとネット上の写真も見せた。えらい。


「タトゥーにあんまり抵抗ないのにダークブラウンには抵抗あるのが面白いと思いました」
ここ読書感想文ポイントね。


それからは本当につつがなく時間が過ぎた。髪を切られてる時も、染められてる時も、何も変なところはなかった。少し会話して、その女性の方が汚めの居酒屋で一人で飲むのが好きってことだけがわかった。雰囲気あっていいなと思った。

髪にカラーリング剤をつけて待ってる時間は不思議な気持ちだった。「これほんとに色変わんのかよ」とか思ってた。髪をベッタベタに塗られて、その上からサランラップみたいなのを巻かれた。髪をベッタベタに塗られるのも、サランラップみたいなのを巻かれるのも初めての経験だった。

「頭になんか巻いてるのって、ハリーポッターと賢者の石に出てくるクィレル先生みたいだな」とか思った。クィレル先生が頭に巻いてるのがサランラップだったらめっちゃつまんないだろうな。


それからまた少し時間が経って、「じゃあ髪洗いましょうか」って連れて行かれた。洗われてる途中、美容師の方が「洗い足りない所ありませんか?」って聞いてきた。「痒いところありますか」じゃないんだ。僕はちょっと気になったけど、そのまま頭を洗われていた。

あとこの方、めちゃくちゃしっかり頭を丁寧に洗ってくれた。カラーリング剤を落とす必要があるからっていうのはわかるんだけど、しっかりマッサージみたいなのもしてくれた。

「すすぎ足りない所ありませんか?」

いや、それは僕じゃ分からんだろ。


その後鏡を見ると、ちゃんと髪の色が変わっていた。僕は感動した。おおー。雰囲気変わるね。

僕は大満足して美容室を出た。また行こうと思う。



それから北千住の街を歩いた。

この季節の散歩はいいね。気温も好きだし、風が好きだ。

僕は北千住の商店街をダラダラと歩いた。アーケードがある方じゃなくて、それと垂直に交わってる方。その時聞いてた曲が本当にぴったりでめちゃくちゃ雰囲気良かったから、最後にお勧めしてこの記事は終わろうと思う。聴きながら散歩してみて。

街中華とかある感じの街がおすすめ。

それでは。

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