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音楽所感

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聴いたものについて所感を記しています。現代曲が多め。
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音の始源を求めてPresents 電子音楽の個展 「松平頼暁」=電子音楽VS環境音楽=NHK電子音楽スタジオ70周年記念事業Vol.3

音の始源を求めてPresents 電子音楽の個展 「松平頼暁」=電子音楽VS環境音楽=NHK電子音楽スタジオ70周年記念事業Vol.3

主催:大阪芸術大学音楽工学OB有志の会 
協賛:株式会社ジェネレックジャパン 
協力:スリーシェルズ
助成:公益財団法人かけはし芸術文化振興財団

<曲目>
トランジェント '64 1964
テープのための「アッセンブリッジス」1969 
大阪万博12チャンネル作品 お祭り広場 1970
「おはようの音楽」Theatre piece ver. with bulb lighting by Takes

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ジョン・ケージの四季

ジョン・ケージの四季

プログラム
ジョン・ケージ:《4分33秒》
小杉武久:《 INSTRUMENTAL MUSIC 》
ジョン・ケージ:《ある風景の中で》
小杉武久:《 ANIMA 7》
水面下: 《A-Un》(世界初演)
ジョン・ケージ:《四季》
小杉武久:《 MICRO I 》

出演者
ピアノ=横山博
コンテンポラリーダンス=水面下(Osono、青沼沙季)

音響: 成田章太郎
舞台美術: 福田真太郎
照明:

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〈解〉の庭園 Garden of “Unraveling“ 山本和智+柿崎麻莉子

〈解〉の庭園 Garden of “Unraveling“ 山本和智+柿崎麻莉子

ダンス:柿崎麻莉子・蛸島由芽
打楽器:篠田浩美・彌永和沙

会場:都立長沼公園内

トーク「人と芸術と自然の境界で」山本和智×落合俊也

会場:鎌田鳥山・峠の美術館

主催:パレイドリアン、緑の森のアート 峠の美術館春祭り
助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京[地域芸術文化活動応援助成]
協力:公益財団法人東京都公園協会、株式会社しろばら百藝社
プロデューサー:佐藤康子(緑の

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低音デュオ第16回演奏会 ちちんぷいぷい

低音デュオ第16回演奏会 ちちんぷいぷい

松平頼暁:ローテーションI(2020)訳詩:猿田長春
篠田昌伸:怪獣、その他(2024 委嘱初演)詩:廿楽順治
三輪眞弘:お母さんがねたのでー高校生のテキストによるー(2014)
向井航:アイム・ヒア(2024 委嘱初演)
村上りの:ちちんぷいぷい(2020 日本初演)
松平頼暁:ローテーションIII(2020)詩:松井茂
丁仁愛:おならうた(2024 委嘱初演)詩:谷川俊太郎

低音デュオ:松平

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in C in Buddy

in C in Buddy

■出演
工藤あかね (Sop)
木村雄太 (Bar)
内山貴博 (Fl etc)
安里昌悟 (Ob etc)
山根孝司 (Cl etc)
西村薫 (Cl etc)
村田厚生 (Tb)
橋本晋哉 (Tub etc)
横島礼理 (Vn)
大鹿由希 (Vn)
亀井庸州 (Vn/尺八)
迫田圭 (Va)
竹本聖子 (Vc)
會田瑞樹 (Vib etc)
大沼弘基 (Key etc)

「ミニマル音楽の大作

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TIME 坂本龍一 + 高谷史郎

TIME 坂本龍一 + 高谷史郎

※作品をまだご覧になっていないかたへ 以下の所感は、作品についてある程度細かい記述を含みますので、ご留意いただけますと幸いです。

2021年6月にホランド・フェスティバルにおいて初演された舞台作品の、日本初演である。

舞台の中央には全体の1/3ほどの幅をとって、奥から手前までごく浅く水が張られている。舞台奥の壁面は大きなディスプレイとなっており、さまざまな映像が投影される。

冒頭、宮田氏が笙

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流態 ルタイ ~Crossings × accoustic × fluid × space~

流態 ルタイ ~Crossings × accoustic × fluid × space~

東 俊介(作曲・パフォーマンス) 
森 紀明(作曲・パフォーマンス) 
黒田 崇宏(作曲・パフォーマンス) 
中村 光男(制作・映像) 
山田 聖(美術・演出)
山田 岳(ギター) 
安藤 巴(打楽器) 
亀井 庸州(ヴァイオリン) 
磯部 英彬(音響) 
麗乃(照明) 
坂田 尚也(身体)

主催:Crossings
デザイン:山田聖
助成:公益財団法人東京都歴史文化財団アーツカウンシル東京【東

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オペラシアターこんにゃく座 オペラ「神々の国の首都」

オペラシアターこんにゃく座 オペラ「神々の国の首都」

ハーンは冒頭で「自分は今夢の国にいる」と語る。これがこの作品を貫く主題かと思う。

ハーンは幼くして生地ギリシャを離れて以降、フランス、アメリカ、西インド諸島と、さまざまな土地を転々としている。だが、自身の人種的・文化的ルーツへの拘りのない人だったのではないかと、舞台を観つつ想像した。キリスト教への嫌悪感をはじめ、自身の生来の属性に繋がる文物に対して違和感を抱えており、自身が収まるべき場所を絶えず

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アピチャッポン・ウィーラセタクン「太陽との対話(VR)」

アピチャッポン・ウィーラセタクン「太陽との対話(VR)」

国際芸術祭「あいち2022」の委嘱による作品。

映画鑑賞とVR鑑賞の2部構成からなる。映画は主人公の男性のモノローグを背景に市街地などの風景がゆっくりと切り替わっていく。男性は夢を見たと語る。夢の中で詩人たちが集まってくるのだという。「彼らは見ないふりをする」ということばが印象的である。

映画鑑賞のパートでは、同じ会場内で前の上映回の参加者がVRを鑑賞している。VR鑑賞者が装着しているゴーグル

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向井響 作曲個展 美少女革命

向井響 作曲個展 美少女革命

作曲家の、30歳という節目にあたっての個展とのこと。

・ピアノとエレクトロニクスのための「東京第七地区」(2017)(小倉美春氏)
・無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ(2022)〜1.グラーヴェ(石原悠企氏)
・チェロとエレクトロニクスのための「マグノリアの花」(2023)
・無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ(2022)〜2.メロディア(千葉水晶氏)
・ユーフォニアムとエレクトロニク

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アンサンブル・コンテンポラリーα 定期公演2024 『独奏の妙技〜ハインツ・ホリガーを巡って〜』

アンサンブル・コンテンポラリーα 定期公演2024 『独奏の妙技〜ハインツ・ホリガーを巡って〜』

【曲目】
■ ハインツ・ホリガー: Sonate (in)solit(air)e (1995) 多久潤一朗(フルート)
I. Clôture ouverte(開かれた囲い)
II. Allemande(アルマンド)

■ 北爪裕道:ディメンションズ (2024 初演) 神田佳子(打楽器)
Dimensions (2024 WP)

■ ハインツ・ホリガー:Sonate (in)solit(

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2台のデジタルピアノによる演奏会「白と黒で」 本荘悠亜/横山博

2台のデジタルピアノによる演奏会「白と黒で」 本荘悠亜/横山博

●プログラム●

ホルスト: 組曲『惑星』より木星 "ジュピター"
ラヴェル:ソナチネ(本荘悠亜氏)
小杉武久: Distance for Piano(横山博氏)
スティーヴ・ライヒ: Piano Phase
ドビュッシー: 白と黒で

音響:オタイオーディオ株式会社(電子ピアノ専門店otto)、エレクトロボイス(ボッシュセキュリティシステムズ)
照明:植村真
撮影:まがたまCinema

●主

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加藤訓子「B A C H」J.S. Bach series vol. 1

加藤訓子「B A C H」J.S. Bach series vol. 1

マリンバ:加藤訓子

J・S・バッハ
平均律クラヴィーア曲集第1巻第一番プレリュード
無伴奏チェロ組曲第1番ト長調
無伴奏ヴァイオリンソナタ第2番イ長調
無伴奏ヴァイオリンパルティータ第2番ニ短調よりシャコンヌ

加藤氏は、身体全体をしなやかに使って弾く。その姿から、バッハの音楽を真正面から、全身で受け止めようとしていることをひしひしと感じた。打楽器は奏者の身体の動きがそのまま音になる部分が大

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井上郷子ピアノリサイタル #33 伊藤祐二作品集

井上郷子ピアノリサイタル #33 伊藤祐二作品集

【プログラム】
ゆるぎなき心(2019)
振り返りⅠ ヴァイオリンとピアノ(1977)
ソロイスト(1996)
ヴァシレ・モルドヴァンの7つの詩 ソプラノとピアノ(2002)
メレタン(2014)
偽りなき心Ⅱ ピアノ版(2015/2022)
誰もが雪の結晶を持っている(2024) (委嘱作品・世界初演)

【出演】
井上郷子 ピアノ

長島剛子 ソプラノ  
松岡麻衣子 ヴァイオリン

【制作】

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