怒りとの付き合い方
よく怒りますか?
あなたは怒りっぽい方ですか?
それとも、あまり怒ることがないタイプですか?
わたしは後者です。
が、まったく怒りを感じないかといえば、そうではなくて。
「よく考えると、あのとき(もっと)怒ってもよかったな。」
「でも、いまさら言うこともできないし・・・(モヤモヤ)」ということが、しばしばあります。
とっさに怒りを表現できないんですよね。
勝手にブレーキがかかる感じです。
怒りを感じそうな場面でわたしが何を考えているか、改めて思い出してみると、
「怒るほどのことじゃない」
「器が小さいと思われたくない」
「相手との関係が変化してしまうような気がして言いかえせない」
などがあるように思います。
怒らないほうがいい?
「アンガーコントロール」といったものが話題になることを思うと、「怒りをおさえられない」ことで苦労している人は多いのでしょう。
「怒ってしまう」に悩んでいる方は、「怒らない」でいられるのは良いことじゃないか、とおっしゃるかもしれません。
確かに、誰かに怒りをぶつけて、その人との関係が壊れてしまう、といった事故は起こりにくいです。
でも、「本当は怒っているのに、無かったことにする(無視する)」を続けるのは、心の健康を保つのに良い方法とは言えません。
このことに、わたしが気づいたのは、本当に困った状況になってからでした。
「感情」を軽視していた
わたしは以前、人間関係の悩みから、うつ状態になったことがあります。
「毎日つらい。でも、どうすることもできない」
という思いから、「つらいことをつらいと感じないようにしよう」と決めていました。
「こうなったのは自分のせい」とも思っていたので、怒ろうとする自分を「自業自得でしょ」と諫める、もう一人の自分がいた感じです。
もともとわたしは、「感情」は「理性」に劣るもの、「理性」のほうが上位のもの、と強く信じていました。
「感情のままに行動するなんて動物じゃないんだから」
「感情を理性でコントロールできてこそ人間だ」
などと思っていたんです。
本当は、ただ「我慢」していただけ、感情を「無視」していただけなので、「コントロール」なんてできていなかったんですけどね。
怒りを「ちゃんと感じる」とは
わたしをうつ状態から救ってくれたカウンセラーの方が、下記のようなことをおっしゃっていました。
●怒りは怒りとして感じることが大事
●うつ状態になっていると、そもそも怒りを感じにくくなっている可能性が高い
●回復してくると、怒りを感じられるようになるので、あとからでもいい、「あのとき私はこんなことをされて嫌だった」と、ちゃんと怒るようにする(相手にぶつける必要はない)
怒りを誰かにぶつけるのではなくて、わたしの中の「怒り」が大きな声で泣くのを、抱っこして、あやして、おさまったら、お布団に入れて、トントンしてあげる感じでしょうか。
と、すでに怒りと上手に付き合えているかのように書きましたが、そんなこともないです(笑)。
数十年かけて「感情を抑える」トレーニングをしてきたようなものなので、すぐには変われません。
ただ、これだけ。
「怒り」やいろいろな感情を「無かったことにする」のをやめる。
これだけ続けていこうかなと思います。
以前のわたしと同じように困っている人がいたら、早く楽になれますように。
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