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#6 【読書感想文】 Z世代〜若者はなぜインスタ・TikTokにはまるのか〜を読んで...

はじめに

陋習(ろうしゅう)と申します。拙い文章ですが、読んでいただけると幸いです。可能な限り、心のままに、素直に記すことを目標にしますが、人間ですので見栄を張ったり、誇張したりするかもしれません。それも良しなのかもしれません。一般常識を鑑みるとともにご覧の皆様に配慮しながらも自身の思いを述べようと思います。

Z世代〜若者はなぜインスタ・TikTokにはまるのか〜とは

博報堂に入社後、マーケティングアナリストとなり、現在は芝浦工業大学教授の原田曜平さんが書かれ、光文社が2020年11月30日に発売をした書籍です。

紀伊国屋書店のHPでは以下のような説明がなされています。

世代人口が少ないにもかかわらず、なぜ発信力・拡散力が巨大なのか?なぜコロナ禍でも予想外に消費金額が大きく、人材として「ダイヤモンドの卵」と呼ばれるのか?若者研究の第一人者が徹底分析。

紀伊国屋書店

Z世代〜若者はなぜインスタ・TikTokにはまるのか〜を読んだ感想

一様、Z世代に該当する私からすると少々当たり前のことを羅列しているように思えてしまったので、目新しい情報は少ないように感じました。ただし、世代の特徴を俯瞰的に捉えるという意味では非常に良い機会だったなと。特に、1章と2章にかけてなぜZ世代に注目したのか、どのような特徴を持っているのかが記載されているのですが、Z世代とは何たるかを理解する上で役立つ内容でした。書籍後半はZ世代の消費やメディア、Z世代へのマーケティングに関して記載されていましたが、個人的にはあまり刺さらなかった印象です。

Z世代の特徴を一言で言うと「自己承認欲求」と「発信欲求」が著しく高い世代であるとのことでした。その背景としては、少子高齢化が進み、ゆとり世代よりも一層競争が少ないこと、アベノミクスによる景気の好転しつつあったこと、スマホとSNSが登場したこと、脱ゆとり教育が行われたことなどにより、上記のような特徴を持つ若者が中心となって構成されている世代だと述べられていました。

読んでいて疑問に思った点

①習慣からコンテンツへ
書籍の中で、Z世代のテレビの視聴スタイルは「この日のこのドラマは観よう」とか「このバラエティは観よう」というように変化しているとの指摘がありました。確かに、ずっとテレビを流し続けているわけではなく、きちんと番組を決め打ちして視聴している人も多いのではないかと感じます。しかし、この視聴スタイルはZ世代特有のものなのかという疑問が浮かびました。すなわち、Z世代より上の世代においても、〇〇が出ているからドラマを見る、歴史が好きだから大河ドラマを観るなどコンテンツによって視聴している人も多かったのではないかというものです。もちろん、チャンネルの決定権を持つ人が〇〇が好きだから見ていたケースや毎年見ているから〇〇を見るというケースがあるとは思いますが、Z世代以外においてもコンテンツ重視なのは変わらないのではないかと思いました。ただし、現在ほど選択肢が多くない時代を生きた世代においては習慣ではなくても習慣のようになってしまったのかもしれません。

②若者のコミュニケーションツールはLINE一強
書籍の中で高校生、大学生の1割がLINEを使用していないと回答しているが、彼らがLINEを使用していない理由がわからないと記載してありました。今回の書籍はおそらくZ世代の大枠を捉えることが第一に置かれていると思うのでそこまで細かく調査は行わなかったと理解はしていますが、その理由の深掘りをして欲しかったなと個人的には思います。スマホを使用しているか否かというそもそもの問題はあると思いますが、LINEを利用できる環境にあっても利用しない理由は非常に興味が湧きました。

③ラジオは若年層で最も伸びたマスメディア
書籍の中で、テレビを除く旧マスメディアの中でアンケート時の1年間において利用が増えたと答える若年層が減ったと答える若年層を大きく上回ったのはラジオだけであり、その要因としてはっきりとしていないが、人気Youtuberやタレントをパーソナリティーとして起用していることが考えられると記載がありました。私自身もラジオは聞きますが、上記以外にもラジオ人気が高まっている理由があると思います。それは情報を制限していることです。Z世代を筆頭に現代に生きる多くの人は情報通信技術の発展により過度に情報に接する環境で日々を送っています。以前よりもPCやスマホを使用する時間が増え、身体的にも精神的にも負担が積み重なっているように思えます。そのような中でラジオは耳だけで楽しめるものです。もちろん、ラジオを聴いて得た情報を番組終了後に調べたり、ラジオ放送中にSNSを併せて使ったりすることはあるでしょう。しかし、基本的には耳さえ空いていれば楽しめるものです。そのため、普段よりも負担が少ない状態で情報を受け取ること、すなわち聴覚のみで情報の受取ができ、その分情報量を制限することができるので、Z世代にウケているのではないかと思いました。

終わりに

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
今回、書籍を読み進める中で読みにくいなと思ったのは、原田さんが作ったキーワードがいくつも出てくるためです。私自身、その事象を理解していても原田さんがキーワードとして変換してしまうので、その分読み進めるのが大変でした。しかし、Z世代ではない読者にとってはそのようにキーワード化した方が良いのかもしれません。また、直前に読んでいた書籍、恋愛の日本史や歴史学者という病の著者が本郷先生でガチガチの研究者だった一方で、原田さんはビジネス界で実績、経験を積まれた後、教鞭を取っている方で表現や文章の書き方に違いがあり、受け入れるのに時間がかかってしまいました。まだまだ私の読書量が不足している証拠かもしれません。

最後に、名前の陋習ですが、意味としては悪い習慣のことを指します。
なぜ、そんな名前にしたのかって?それは私の陋習が続けないことだからです。すぐ飽きてしまう私への戒めなんですね。ある意味、日記として書き続けられるように願います。

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