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柊
2024年10月5日 01:37
2016/11/01 05:40 ここはどこ、私は何処へ行けばいい電柱にある番地見つめて 2016/11/02 07:39 寝坊した太陽昇る冬の朝つられてしまった僕のため息 2016/11/02 07:52 セーターが僕の体を守ってる冬の空気が肺に満タン 2016/11/02 09:09 落ち葉すら渇いた音を立てている踏みしだくたび握る拳は
2024年10月4日 22:59
2016/10/26 20:54 一つ目の髷を落とした侍がじっと見ている 幻かしら2016/10/27 07:59 飛び散った毛が金色に透けているテレビ画面の向こうのにゃんこ2016/10/27 08:20 美しい布に鋏を入れるとき震えが体に伝わってくる2016/10/28 07:54 子守唄うたいワカメが揺れている瞼の裏で湯に浸かりつつ2016/10/29 09:55
2024年1月29日 10:51
2016/10/01 21:08 昼寝して目覚めたときは百年も経っていましたそんな夕焼け2016/10/10 21:36 柿の実が灯りはじめた夕暮れに啜りたくなる熱い焙じ茶2016/10/14 08:55 アイロンをかけた衣類に手を置いて冷えてゆくまで見送る時間2016/10/15 12:00 かき集め可燃の塵にしてしまえ我の悩みが落ち葉であれば2016/10/15 12:
2023年12月24日 05:43
2016/09/15 20:33 もう二度と体起こせぬ重力がかかり始める夕方六時 2016/09/21 08:09 テフロンが傷んでしまう空焚きでいつにもましてぼうっとする朝 2016/09/21 08:14 もの思う沁みいるような秋の空息苦しいのは鉄分不足 2016/09/25 08:00 安くてもコーヒー豆に違いなくいつもどおりにカフェオレ淹れる2016/09/29 0
2023年12月11日 18:24
2016/08/27 23:33 虫の音がひととき未来を遠ざけて守ってくれる一夜の眠り2016/09/02 09:02 筋張った手の甲に風、あててみる ほんの少しの気流の乱れ2016/09/08 21:00 踏切を越えたらそこは君の街空気がふいに軽やかになる2016/09/08 21:05 歯を磨きながらもじっと目を閉じる聞こえてくるのは潮騒の音2016/09/09 19:
2023年12月11日 07:34
2016/08/19 08:29 横たわる耳に鴉の鳴き声が、疲れた疲れたゆって聞こえる 2016/08/20 22:44 惜しむでもなく過ぎるのを待っている空っぽのまま聞く蝉時雨 2016/08/22 22:42壁に額つけたまんまで横歩き僕の話を聞いて下さい 2016/08/24 08:26 あさがおの濃い紫が美しい摘めば葡萄の香り掠める 2016/08/24 19:19
2023年11月11日 20:34
2016/08/14 06:19 女って言葉をあなたが使うたび同じ軽蔑返したくなる 2016/08/14 13:41崩れやすい私の気持ちを喩えればバター多めのショートブレッド 2016/08/14 17:07 窓開けた瞬間、蝉の断末魔 生き残るのは私の方だ2016/08/14 17:08 水切れを起こした薔薇が泣いている黄色い葉っぱは涙の代わり2016/08/14 17:1
2023年10月8日 21:26
2016/08/01 11:53 真っ白な入道雲さえ忌まわしいバリウムを飲む八月初日 2016/08/02 13:01 有休をバリウムのために費やして八月の蝉わんわんと鳴く2016/08/05 17:48 弱ってる泣きたいくらい弱ってる胃の腑に沁みる白湯の優しさ2016/08/06 18:12 枝豆にマメが入っていない場所いったいどこで出産したの 2016/08/06 21
2023年10月1日 21:00
2016/07/13 21:31賞味期限たしかめながら描いてる未来の日付を生きている我 2016/07/14 04:41新聞が配達された音がしてもう少しだけ微睡んでいよう 2016/07/14 08:04 亡くなりし父の星座の運勢を心の内で報告してる 2016/07/15 08:19 ソーセージ、灼熱地獄の刑に処す 台所に立つ閻魔大王 2016/07/15 10:47 花
2023年8月16日 10:04
2016/07/02 17:41ガラス越しシワシワの梅めでながら寂しい気持ちにぽつんと気づく 2016/07/02 17:47 懐かしい歌ばかり聴く休日は未来がとても短く映る 2016/07/07 07:53 ゆれている草にも歌があるのでしょう雨が時折添える伴奏 2016/07/07 08:42 空き箱のような心とからだですどうか開けずに放っておいて 2016/07
2023年8月14日 09:28
2016/06/20 21:07 このまんま眠りにつくのは惜しいからまた眺めやる完璧な月 2016/06/21 22:30 梅の実にぷすりと穴をあけるたびまだ見ぬ夏が広がっていく 2016/06/24 13:22 梅の実をゆらゆら揺らす保存瓶赤子をあやすリズムにも似て 2016/07/01 16:54 人生の半分くらい渋滞に巻き込まれてる走り出したい2016/07/
2023年7月1日 05:26
2016/06/07 05:22 幾たびも頑張るぞって呟いたことの空しさ感じてる朝 2016/06/07 06:45 幼虫を捕殺するたびわたくしの来世がそれでないこと願ふ 2016/06/07 08:20 また秋に編み始めよう編みかけのショールにしばし別れを告げる 2016/06/12 21:14 落ちていく眠りの底は深くとも体は床につっかえている 2016/06/14 2
2023年6月9日 09:04
2016/06/03 08:20 この夏はゆっくり過ぎていく予感氷砂糖と梅眺めつつ2016/06/04 15:30 渓流に浸した指の隙間から流れ出してく僕の体温2016/06/04 19:13 数滴を残すばかりとなりました渇く心に沁みる目薬2016/06/04 21:30 日に焼けて赤くなりたる両の頬 夏に照れてるわけじゃないのに2016/06/07 05:17 したいこ
2023年5月26日 07:57
2016/05/21 12:40 血液を新玉ねぎでサラサラにほくそ笑んでる吸血鬼おり 2016/05/24 08:18 少しだけチューブから出す歯磨き粉長い一日始まる合図 2016/05/25 05:32 一枚も残さず布団を蹴飛ばして平気な夏がやってきました 2016/05/26 09:09 圧迫死招く恐れのある湿度熱中症に気をつけましょう 2016/05/28 06:30 さみ