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高校生視点で、親が子にやらないほうがいいと思うこと2

価値観を押し付けること

子供の価値観の形成に、親の価値観が深く関わるのは自明の理ですが、押し付けるのは良くないです。何故なら、押し付けられる多くの価値観は時代によって変化するもので、親の時代はそれが当たり前だったけれど子供には時代遅れで合わないということが起こりうるためです。また、どんなに良い価値観やアイデアだとしても、『押し付けられた』というプロセスを経てしまうのも良くないです。

価値観の例としては例えば
受験の偏差値至上主義、就職の公務員&大企業信仰、男は勇ましく女はお淑やかであれといった性別に対する価値観、犬猫は可愛いけどトカゲやカエルは気持ち悪いといった生物や命に対する価値観など……。特に最後のは、いくつかの動物園の掲示が有名ですね。(親御さんがこの動物を気持ち悪いと思っても、子供の前で言わないでくださいね、みたいなやつ)

押し付けが起きる場面は様々ですが、普段の会話が主です。親と子の一対一の場面など、子供と同等の価値観を持つ人または価値観の押し付けを指摘できる人がいない場合、押し付けの威力は強くなります。また、子供が精神的に幼いうちは、押し付けに反発する(受け流す、反論する)ことが難しいため、やはり押し付けの威力が強まります。帰省などで親戚が集まった時や、動物園や水族館など出掛けた際も、押し付けが起こりがちです。ただ、もし「あの人、子供のいる前で価値観の押し付けしようとしてるな?」と気づいたら、お節介な人になるのはアリだと思います。例えば親戚内で学歴マウントを取っていて、偏差値至上主義の押し付けを感じたら、「初老にもなって高校大学の話スカ、学びたいことで大学選んで成功した人はいっぱいいますし、進学校で深海魚になった生徒だっていっぱいいますヨネ」とか。動物園の檻の前で、コレ可愛くないねえとか子供に話しかけていたら、「私は可愛いと思うナー、こういう能力が凄い動物ナンダナア、実はこの生物と共生してるンダナア」とか。

脱線しますが、他の動物や植物に対して、ネガティブな感情を持つのは当然自由ですが、人間含め生物は間接的に影響しあって生きています。害虫と呼ばれる虫も、小さな小さなプランクトンも、遠い大陸の動物も。食物連鎖や共生、寄生など様々なやり方で上手いことバランスを取っています。(生物多様性)

これを続けた場合、何が起こるかというと、
・価値観と自分の現状とのギャップに苦しむ(とくに受験!)
・親子不仲、親に隠し事をするようになる
・子供自身の価値観や感情が蔑ろになってしまう
・周囲の人間の意見や価値観を認めなくなる(のちに孤立しやすくなる)
・新しい物事を受け入れにくくなる(若いのにね)(周りと馴染みにくくなる)
・虫嫌いになる、学歴厨になるなど、価値観が凝り固まる

ゴリラが小学生の頃まで家族と食卓を囲んでいるとき、地震や大雪のニュースが流れると、母が沿岸部や山間部や雪国に住むことを批判するようなことを言っていました。すぐさま父が、その考えは間違っていると言いました。そこで父が否定してくれなかったら、ゴリラは暫く自己責任論者になっていたと思います。母の考えにはゴリラは否定しますが、「自分の価値観を押し付けようとする人がいる」のを反面教師として教えてくれたのはよかったかも。

価値観、「いろいろな価値観がある」ことを教えるのと、親の価値観を押し付けることは違います。



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