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私の読書スタイル1071文字#シロクマ文芸部

秋と本の相性は、とても良いと思う。

『読書の秋』なんて言われているが、中国の唐時代の詩人である韓愈(かんゆ)が書いた漢詩「符読書城南詩」の一節に由来しているらしい。

昔も今も、感じる事、思う事は変わらないんだな〜と思うと、少し嬉しい。

そんな私。

私は、読書が好きだ。

と言っても子供の頃から本の虫だった訳では無い。
小学生の頃はそれなりに図書室へ行って、流行りの怖い話の本や料理の本、伝記など色々読んでいた。

けれど、中学·高校と成長していくと勉強と部活と遊びで忙しくなり、それが生活の中心となっていった為、本からは遠ざかり、本を読む事が出来なくてなっていった。

本よりも漫画。

そんな変化をしていった。

けれど、先の事は分からないもので、大人になり、たまたま書店で見つけた1冊のエッセイ本をきっかけに、私はまた本を読む様になったのだ。

きっと、私が手にした本が暫く本から遠ざかっていた私にとって、程よい文章量と本の厚さだったのだろう。

『……読めるようになったか、私』

読書をする様になった今の私には、休日の楽しみがある。

勿論、秋や春といった四季の中でも過ごしやすい季節限定だが、読みたい本を1冊持ち、外で読書する事が密かな楽しみになっている。

私の住んでいる所から自転車を5分走らせれば、大きい公園がある。
その公園には至るところにベンチがあり、外で読書をするに適している場所。

今日はここで読もうかな?と、木造のテーブルがあるベンチに座ると、私はお気に入りのブックカバーを付けている文庫本を鞄から取り出す。

夜空の模様が描かれた落ち着いていて綺麗なブックカバー。
ハンドメイド作品である。

今日はラッキーな事に珈琲も販売しているキャンピングカーのお店も、この公園に出店してくれている。

珈琲が飲みたくなったら、美味しい珈琲がすぐに飲める。

……サイコーだ(笑)


私が本を開き、程よい澄んだ空気と風を感じながら本を読み進めていると、足元から鳴き声が聞こえてきた。

『ニャ〜オ』

鳴き声がした足元をのぞくと、この公園でボランティアさんにお世話してもらっているサバネコの地域猫ちゃんが顔をのぞかせていた。

「あらっ!可愛い〜」

サバネコちゃんは足元からピョン!とベンチへ飛び乗り、撫でて?と私に寄ってきては、自分が満足するまで私に撫でて貰うと、私の隣で静かに眠り始めた。

「………私が読書するのを見守ってくれるのかい?


……寝てるけどね(笑)」

静かな公園に吹いてくる少し冷たく心地よい風。

紅葉もし始めてきている木々に囲まれながら、私は一時の読書を楽しむ。

秋と春限定の、私の読書スタイルだ。

〜おわり〜

※この物語はフィクションです。


こちらの企画に参加させて頂きました。

ありがとうございました(^^)


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