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ビルドアップの目的

こんばんは

初の投稿ということで、今チームで取り組んでいる「ビルドアップ」についてまとめていきたいと思います。

1.ビルドアップという言葉の意味

ビルドアップを日本語に直してしまうと、
攻撃の組み立て
と出来ると思います。つまり、攻撃の第一段階です。
忘れてはならないことを一つ。ビルドアップをゴールにしてしまうことは、サッカーにおいて「不正解」と言えます。
なぜなら、サッカーの本質はゴールを奪うことにあるからです。

スペイン語では「サリーダデバロン(ボールの出口)」と言うそうです。「出口」とあるくらいですから、出た先にある(見える)ものが重要であると捉えることができます。

2.ビルドアップの目的

ビルドアップの最終目的はゴールを奪うことにあります。
これは、シュートまで含めてビルドアップと呼ぶ監督もいることから分かります。
ただ、これだとビルドアップという言葉の守備範囲があまりに広すぎて曖昧なものになってしまいます。
そこで、ビルドアップの目的を

  1. ピッチの3分の1(ディフェンシブサード)を

  2. 前向きかつ制限を受けない状況で

  3. ボールを保持したまま越えること

としています。こう定義付けた理由を説明します。

1.ピッチの3分の1(ディフェンシブサード)

サッカーには、ピッチを縦に3分割するという考え方が一般的にあります。ここでは詳細は割愛しますが、自陣側3分の1では、相手にボールを奪われない事が基本的に優先されます。
そのエリアを越えることが、チームが安心して攻撃に移るための一つの条件です。

2.前向きかつ制限を受けない状況で

ディフェンシブサードを越えただけでは、ビルドアップ成功とは言えません。なぜなら、越えた後が肝心だからです。
次にゴールを目指していくことを考えたときに、前向きであることは必要不可欠な条件です。
さらに、サッカーが11対11のスポーツである以上、1枚を釣り出さない限りは、絶対に数的優位は作れません。
前向きでコンドゥクシオン(詳細は割愛しますが、要するに顔を上げてボールを運ぶ技術)によって、ボールを運び、浮いた味方にパスを届ける事によって、ゴールにつながる可能性を高めます。

3.ボールを保持したまま越える

当然ですが、ボールを保持する事も絶対条件です。ロングボールを放り込むことをビルドアップとは言いません。(私の中では、ロングボールによる攻撃の第一段階は、パワープレーの一種だと考えています)

以上、3つの条件を満たす事が、ビルドアップの成功だと考えます。

3.ビルドアップの方法と具体

ビルドアップには、大きく分けて、2つの方法が存在します。
端的に言うと、GKを使うか使わないかです。
詳しく説明します。

GKを使うビルドアップ

サッカーにおいて、GKの存在は年々大きくなっています。シュートを止めるだけが仕事だった時代はもう昔の話になりつつあります。
サッカーにおいて、GKの優位は大きく2点。手を使える事と、構造上相手からマークを受けにくい事の2点です。
人間という生物にとって、足より手が器用に動く以上、手を使えるということはそれだけでアドバンテージです。
また、サッカーにおいて、GKは相手からマークを受けにくい存在です。守備側チームのGKが相手選手をマークすることが考えにくい(いつかはそんな時代も来るかもしれません)以上、もし守備側選手が、攻撃側チームのGKをマークした場合、10対9の数的不利が守備側チームを悩ませる事になります。

以上、2点のGKの優位が、ビルドアップにおける存在感を高める事につながっています。
また、GKを使う意味は、これだけではありません。
先程、
「もし守備側選手が、攻撃側チームのGKをマークした場合、10対9の数的不利が守備側チームを悩ませる事になります。」
と述べたように、もしGKに対して、守備側選手がプレスをかけに来た場合、フィールドは一時的に10対9の数的不均衡が生まれます。
これが、GKをビルドアップで活用する最大のメリットでしょう。ただ、当然ビルドアップに参加できる、かつ立ち位置の特性上、絶対に相手にボールを奪われない安定的な足元の技術が必要になります。
しかし、ここで大きな問題が一つ。僕自身がGK出身者として実感していることですが、
日本という国において、GKという役割の価値が余りに低い
という問題に直面します。詳しくは別記事でお話ししますが、日本では基本的に運動の苦手な子どもがGKを務め、欧州では運動が得意な子どもがGKを務めるそうです。足元の技術が高いGKと出会う確率は、日本国内では決して高意図は言えない現状があります。

GKを使わないビルドアップ

こちらは、かなり現代サッカーではなかなかお目にかかれない方法かなと思います。なぜなら、現代のサッカーにおいて、GKを使うビルドアップが定着しつつあり、使わないメリットが薄れつつあるからです。
GKを使わないメリットは大きく分けて2つ。リスクの低減とGKの人選の簡易化です。
GKという、最終ポジションの選手がボールを持つことはそれだけでリスクになります。皆さんも、GKのミスをハイライトでご覧になったことがあると思います。あれは結構辛いものがありますよね。
また、先述の通り、足元の技術レベルの高いGKの希少性を考えた時に、より汎用的にどのチームにも当てはめやすいのが、このGKを含まないビルドアップではないでしょうか。


4.まとめ

今回は、ビルドアップについてその目的と方法(GKの活用、非活用)について、お話ししました。

まだ、始めたばかりなので、読みづらい点も多々あると思いますし、勉強不足な点もたくさんあると思います。
「継続は力なり」と言いますし、「下手の横好き」レベルのものですが、いつかは「好きこそものの上手なれ」と言えるように頑張っていきたいと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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