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ゴッホと静物画展 in SOMPO美術館

火曜日に、東京・新宿のSOMPO美術館で開催中の「ゴッホと静物画展 伝統から革新へ」に行ってきた。

(2024年1月21(日)まで)
*この展覧会は2020年に開催予定だったのが、延期され、今回ようやく実現した。

展示数は70点弱で、そのうちゴッホ作品は20数点。
テーマが静物画だけあって、「ゴッホ」展にしては、やや薄め?
でも、広すぎず、さほど混雑もしていないし、ゆっくり見られるのは良かった。

SOMPO美術館は、展示室が5F-3Fの3フロア―に分かれているが、ちょうど1章ごとに区切られている。階段で移動した場合は問題ないが、エレベーターで移動した場合は、4Fの展示室は逆側に出てしまうので、ちょっと注意が必要だ。
まあ、逆から見ても特に問題はないが。

ほとんどの作品は撮影が可能。
そうするとまた取りすぎる(笑)

第1章 伝統17世紀オランダから19世紀

ヨーロッパの美術史の中で、静物画が絵画の分野として確立するのは17世紀のことです。市民階級が台頭し経済的に発展したネーデルランドやフランドル(現在のオランダ、ベルギー)で盛んに描かれ、身の回りの品々はもちろん、富の豊かさを示すような山海の珍味、珍しい工芸品、高価な織物などが描かれました。
一方で、砂時計や火が消えたロウソク、頭蓋骨など、人生のはかなさや死を連想させる事物を寓意的に描き、人々を戒めるための作品も描かれました。

サイトより


<麦わら帽のある静物>

ゴッホ最初期の静物画で、油彩画に取り組み始めた時期の作品とか。

この後の展示作品は、ゴッホも他の作品も含め暗めのものが続いて、ちょっと不安になる。髑髏の絵もあったりして、ぎょっとした。

章の後半になってやっとほっとするような作品たちが。

<花と果物、ワイン容れのある静物>by ラ・トゥール
<丸太作りの植木鉢と花>by ピサロ
<ばら>byルノワール


<青い花瓶にいけた花>by ゴッホ
<野牡丹とばらのある静物>by ゴッホ


第2章 花の静物画「ひまわり」をめぐって

静物画の中で最も好まれる主題は「花」ではないでしょうか。花は人物と並んで人気の高い主題で、静物画の黄金時代である17世紀には花を専門に描く画家も活躍していました。
ゴッホが活躍した19世紀、フランスの中央画壇では歴史画や人物画を頂点とした理念のため、静物画は絵画のヒエラルキーの下位に位置づけられていました。しかし花の絵の需要は高く、多くの画家が花の静物画に取り組んでいました。

サイトより


<花と果実のある静物>by コルネリス・ファン・スペンドンク
<赤と白の花をいけた花瓶>by ゴッホ

ゴッホが静物画を、とくに花の静物画を数多く描くようになるのは、パリ滞在中(1886~1887年)のことです。モデル代の不足という経済的な理由に加え、色彩の研究のために花の静物画に取り組んでいたのです。

サイトより


<グラジオラス>by モネ


<太陽と月の花>by ジョージ・ダンロップ・レスリー

これはひまわりより女性たちを見ちゃうわね~


<ひまわり>by ゴッホ

この作品はSOMPOでいつも見ているけど、展示場所が違うとちょっと違って見える。
SOMPOが初めての友人は、これが見られただけで感激!だとか。

<アイリス>by ゴッホ

パンフにもなっているけど、今回の一押しは、やっぱりこの作品。


第3章 革新19世紀から20世紀

「絵画における事物の再現」という考え方は、印象派でピークをむかえたと言えるでしょう。「見たままを写す」という印象主義の考え方に疑問を抱いた画家たちは、色や形といった絵画の要素に注目し、それらを使っていかに二次元の絵画で自己を表現するかを追求し始めます。
ゴッホ、ポール・ゴーギャン、ポール・セザンヌら「ポスト印象派」と呼ばれた画家たちは、静物画でも新しく自由なスタイルを展開し、その姿勢は20世紀の画家に受け継がれていきます。

サイトより


<水差し、皿、柑橘類のある静物>by ゴッホ


<3冊の小説>by ゴッホ

この3冊は、ジャン・リシュパン「立派な人々」、エドモン・ド・ゴンクール「娘エリーザ」、エミール・ゾラ「ボヌール・デ・ダム百貨店」。
知っている作家はゾラだけで、どれも読んだことはない。
でも、ゴッホは読書家だった、という話をこの作品を見て思い出すことができた。

<レモンの籠と瓶>by ゴッホ


<りんごとナプキン>byセザンヌ

これもSOMPOではいつも飾ってある作品。


<果物のある静物>by ルノワール


皿とタマネギのある静物 by ゴッホ


<花束>ゴーギャン


いつもはジュニアブックレットを買うのだけど、今回の展覧会のものは無く、入り口でいただいたパンフが結構内容濃かったので、絵葉書も買わず。
というわけでお土産はなし。


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