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カウンセリングの効果

日本ではまだまだ、心理カウンセリングへのハードルが高いということはこれまでにもお伝えしてきました。

カウンセリングに来られる方の多くはココロの病がかなり進行していたり、悩みや不安が相当に深くなってやっと来る、という感じなのでそこからの回復はかなりの時間を要します。

一方でそういう方は「カウンセリングを受ければ何とかなるだろう」と思われているのですが、すぐにココロの変化などを感じられることは少ないため回復途上で諦めてしまったりもします。

本来は子供の頃からカウンセリングに馴染み、定期的に愚痴や不安、悩みをカウンセラーに吐き出すことでココロの病にならないようにするのがカウンセリングの利用法なのですが、その習慣が無いためにココロの病などが進行し、ひどくなってからカウンセリングに来てもなかなか回復出来ない、ということになります。

カウンセリングにおける当初の目的は抱えている不安や悩みはどのようにして湧き上がってくるのか、そこにある「間違った思い込み」を見つけてそれをしっかりと自覚することです。

間違った思い込みとは子供の頃に育った環境による影響で育まれます。
その環境で生き延びるため、本来はしなくても良いようなことに気を遣ったり、相手の顔色を窺ってなるべく嫌われないように、見放されないように、相手のご機嫌を伺いながら、言いたいことやしたい事などを我慢することで自分を守ります。
そこで身に付くのが「間違った思い込み」であり、それがその人の人生における「生き方」となり人間関係の構築法となります。

その生き方が出来上がるのが大まかに3歳~10歳までの間と言われています。
例えば40歳の方だと、間違った思い込みによるつらい生き方を30年近く続けている、ということです。

人間は「慣れた生き方」を変えることを嫌がります。
それが例えつらいモノだったとしても、その生き方を続けて来て何とか生き延びて来ているため、その生き方で良い、と思い込んでいるんです。
これは潜在意識によるものなので、自分ではなかなか気付けません。

更にその生き方を続けている期間が長ければ長いほど、それを変えるには相応の時間、期間も必要となります。

カウンセリングルームのホームページなどを観ていると「早く解決」などと謳っているところもありますが、実際にはそういうところでカウンセリングを受けた方が私のところに来るのも、そのような理由からです。

もちろんその本人がどれだけ真剣に自分と向き合うか、という姿勢は大切です。
ですが早く解決したい余りにその成果を焦ると、結果としてうまく行かない事が続いて不安がさらに募り、やっぱり無理なんだと諦めてしまうことになります。
それはとてももったいないことです。

日本におけるカウンセリングは悩みや不安を生み出すその大元を探り、何故そうなったのかを知り、ここからどうしていけばその大元の生き方を変えられるか、それをカウンセラーと共に見つけ、考え、実行し、その結果を元に次の行動を考える…この繰り返しとなります。

アダルトチルドレンの生きづらさ、時間は掛かりますがしっかりと向き合い続けられたら、必ずココロの回復と問題の改善が出来ます。
そしてそれは取り掛かりが早ければ早いほど、回復への期間も短くなります。
そして回復を実感し克服出来た後も、定期的に愚痴や悩みをカウンセラーに吐き出すことでココロの安定を図る、それによってココロの病を予防するのが本来のカウンセリングです。

今、私の元を訪れているお客様の最高齢は70歳を超えています。
それでもこれから自分の生き方を変えるため、努力されています。
現在はその成果も感じられていますが、そうなるまでには平均して月に2~3回、60分のカウンセリングを重ねて1年以上掛かりました。

他人のためなら自分を犠牲にしてでも頑張れるアダルトチルドレンが自分のためにどれだけ頑張れるか、それを試されるのが日本でのカウンセリングだと考えて下さい。

※カウンセラーの力量が足りない事の言い訳と捉えられる方は、そのように理解していただいても構いません。



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