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何を大切にするか

先日、少し珍しいお悩みを話されたお客様がいらっしゃいました。

仕事に関するお悩みだったのですが、通常は仕事がきついとか、人間関係がつらいとか、そもそも仕事が面白くなくて…という方が多いのですが、このお客様は少し違っていました。

同僚や上司との関係は良好で、仕事にもやりがいを感じていて面白い。
ただ仕事量と給料が見合っていなくて、辞めるべきかどうか悩んでいる、というお話でした。

ここ半年くらいのお仕事ぶりについて訊いてみたのですが、これがビックリ。
お休みがほとんどない。
夏のお盆の時期に3日ほど連休が取れた以外は、週末はほぼお仕事。
ただ、土曜とか日曜は半日とか、自宅での作業とかもあったので…とそのお客様は言うのですが、いやいやそれって働き過ぎ、労働基準法にも抵触する可能性があるよね、という内容でした。

それでお給料がどれくらいかというのは、額面を訊くことはしませんでしたが休日出勤手当とか、残業手当はほぼ出ていないも同じくらいの額、とのことだったので給料的に観れば人並み、ということになるのかも知れないな、と思います。

このお客様、こんな働き方をしているために身体的にかなり疲労している様子は見た目に分かりましたし、精神的にも結構つらいところに来ていると感じ、少しお休みを取られては?と提案をしてみたんです。

ですが「仕事は面白いし好きだし、他のみんなも同じように仕事をしているし、私だけ休むと迷惑かけるし、クビになるのも困るし…」というお返事。

仕事は面白いし、周りの人たちともうまくやれている。
ただ仕事量の多さから、自身は心身ともに疲弊している。

確かにこれだけを見ると仕事を辞めるか否か、悩ましい所ではあります。

この会社がお客様のおっしゃる通りだとするなら、これは労働相談窓口に相談すべき内容ですので、まずそれをお伝えしました。
これは実際に私の知人の経験から、その知人が勤めている会社がブラックであることを窓口に相談したところ労働基準局の監査が入り、その後はその会社の上層部が入れ替わって働き方改革がされた、という実例があったのでそうお伝えしました。

ですがいくら仕事が面白くても、自分がカラダやココロを壊すまで仕事をするのでは、そこには何の意味もありません。
仕事は何のためにするのか、どうして自分はそういう仕事の仕方をしているのかについては、しっかり自分と向き合って考えてみるよう伝えました。

次回のカウンセリング予約が入っているので、その時に改めてこのお客様の内面についてお話を聴こうと思っているのですが、このお客様の場合、大切にすべきは自分自身か仕事か、そこをまず考えられるようになって頂くべくカウンセリングを進めようと考えています。


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