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自己信頼→他者信頼→他者貢献

何だかいつも同じような内容の記事を書いているようにも思うのですが、やっぱりアダルトチルドレンや機能不全家庭、毒親や虐待などの関連性を一人でも多くの方に知って頂くために、また同じようなことを書いてみようと思います。

昨日の記事からの流れで、アダルトチルドレンが抱える問題を解決していくヒントについて少し…

表題の「自己信頼→他者信頼→他者貢献」とは、良い人間関係を築くために必要なコミュニケーションの3段階です。

まず大前提として「自己信頼が出来ている」ことが必要なのですが、実はこれって多くの日本人が出来ていなかったりします。

この「自己信頼」とは「自己肯定(感)」と読み替えて頂いても良いのですが、要はこれが出来ていないと本来あるべきコミュニケーションが取れないよ、ということになります。

では何で多くの日本人が苦手かと言えば、これは学校や家庭での教育やしつけに問題があるからです。

年代を問わず、あなたは小さい頃からこんな風に言われていなかったでしょうか?

「他人様に迷惑をかけないようにしなさい」

逆にこんなことは言われたことが無かったのではないでしょうか?

「自分を大切にしなさい」

小さい頃から他人に迷惑をかけないように、と躾けられて来るとそういう大人になります。

逆に欧米のように「まずは自分を大切にしなさい」と教えられたら、自然と自己肯定感が育まれます。

これは古くからある日本人の精神性にも由来していると考えているのですが、そこには「自己犠牲」を伴うような行為が美しい、といった考え方があるように思います。

自分を犠牲にしてでも他人のために尽くす、というような精神性を美徳とする以上、そこに自己肯定感は育ちません。

さらに言えばアダルトチルドレンはその「自己信頼」が出来ていないまま上記のような考え方が強くなってしまい始めの2段階をすっ飛ばして「他者貢献」をしようとするため無理が生じてしまい、他人との関係性をうまく築くことが出来ず、そのストレスからココロの病へとなってしまう訳です。

自己信頼が出来ていないということは、自分で『自分』を信じておらず否定しているわけですから、2段階目の他者信頼も出来ない、となります。

他者からの言葉をそのまま受け取れず「褒めてくれてはいるけど、本当は違うんじゃない?」と相手を疑ってしまい、それでもその関係性を保とうとすれば相手を疑ったままそれでも相手に嫌われまいとして、相手の望みに合わせた「偽りの自分」を作ります。

そんな疑いを持ったままそれでも自分を評価してもらうという「条件」を満たすために「他者貢献」しようとしても、それは本当の意味での他者貢献にはなりません。

他者貢献とは他者に対して何の見返りを求めることもなく、ただ自分がその人のために「これがしてあげたい」と考え、それをその相手がどう受け取ろうと自分が満足出来ている、そういうことです。

褒められよう、認められようという「見返り」を求めてそれをするのとは全く違うわけです。

私が自分をアダルトチルドレンと自覚し、そこからの回復を目指した時にココロに留めたコトバは「まずは自分を大切に、同じくらい他人を大切に」でした。

今、子育て中の方は是非『あなたはあなた自身を大切にしてね』と言葉をかけてあげて下さい。
そしてお子さんの言葉を否定せず、言葉の一つ一つにしっかり耳を傾け、そのまま受け止めてあげるようにして下さい。

そうする事でお子さんは「これを言っても大丈夫」と安心します。
自分の思ったこと、感じたこと、考えたことを言葉に出来るようになります。
これが自己信頼への第一歩であり、自己肯定感を育むことにつながります。




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