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2020年5月の記事一覧

5/28 『ぼくらの魔女戦記 Ⅱ 黒衣の女王』を読んだ

面白かった。 Ⅰ部の裏側ではこういうことが起こっていましたという展開で、いろいろ繋がりが面白い。が、Ⅰ部で“ぼくら”が翻弄された裏方たちの動きが意外と行き当たりばったりで、流れがわかっているのに結構ハラハラする。Ⅰ部で謎の女性として活躍したシルビアことカトリーヌも、Ⅱ部ではⅠ部以上に八面六臂の活躍と言えるんだが、いかんせんだいぶノリで動いてる感が強い。ただそれでうまく言ってるので何とも言えないが。まあ既に魔女の後継者候補を守るために日本から少年が呼び出され、その少年の行方を

5/19 『ぼくらの魔女戦記 Ⅰ 黒ミサ城へ』を読んだ

面白かった。 ぼくらシリーズ伝奇編、と銘打たれてるかどうかは知らないが、三部作であったりするところからも、やはり特別感がある。劇場版というか、大長編というか。しかもこれは読んだことなかったので、新鮮に楽しめた。 海外に料理修業に行ったまま、連絡が取れなくなった日比野を探してぼくら選抜メンバーはイタリアへ向かう。そこでメディチ家にまつわる黒魔術の秘密に近づいていき、危機と冒険に呑み込まれていく。さすがに初の海外作戦ともなるとさしものぼくらも勝手が違い、事態は思うように進んでは行

5/18 『人類最強のsweetheart』を読んだ

面白かった。 『最強』シリーズ最終巻、ということで手に取ったそれの、しかし第一印象は「薄い……」だった。印象がじゃなくて、紙幅が。中を見れば2段組みだったから見た目よりはもうちょっと分量あるだろうけれど、しかしそれでもだ。せっかくの最終巻がすぐに読み終わっちゃうのでは寂しいというか、物足りなくなりそうだ。だが、まあ、ある意味じゃ仕方ないか。哀川潤を語り部にして、物語を長く続けられると思う方が間違っているというものだろう。 実際、どの編も驚くほど短いというか、語り部が悩みもあぐ

5/15 『ふたたび蝉の声』を読んだ

面白かった。 ウッチャンナンチャンのウッチャンこと内村光良の小説。ちょうどこの本を読み始めた頃に配信された「内村さまぁ~ず」で、ウッチャンは実は蝉が大好きで、毎年夏になると一人で公園に出向いて蝉を探すのだという。夕方までかけて100匹くらい見つけるまで帰らないとか。怖。だがそんな蝉大好きウッチャンがタイトルに蝉を用いた作品となれば、これは期待せずにはいられない。 で、そんな期待に十分応えてくれる面白さだった。ウッチャン、こんな小説を書くんだあ、と長年親しんできた芸人の新たな一

5/14 『まんが訳 酒吞童子絵巻』を読んだ

面白かった。 パラっと開いて即座に「こりゃ面白い」と思って買った本。酒吞童子、源頼光、安珍と清姫など、キャラクターは某/Grand Orderで名前だけ知っていたものの原典については殆ど知らなかったのを、これで一気にお手軽に知ることができると目論んだのもある。 そして直感どおりこの絵巻物を「まんがに訳す」という試みは大変に面白いものだった。絵の一部を切り取ってコマに落とし込み、部分部分を強調して見せたり、人物の顔を順番にアップで並べてサスペンスドラマ的緊張感を生んだり。語られ

4/30 『Fate/strange Fake⑥』を読んだ

面白かった。 今巻より後半戦だという触れ込みだったので、読む前に1巻からざっとおさらいして臨んだ。まあおさらいできたところもあり、相変わらずよくわからないところもあり、といった印象。わからないところもわからないながら読み進めていけるようにいろいろ配慮されてるのだと思うが、しかしそれだとおさらいには向かない作り方ではあるんだなあ、と思った。これはリアルタイムで出たらすぐ読んでいくのが吉なんだな。ただ、作中で進む時間と刊行速度の乖離が『よつばと!』並みなのがな……まあいろいろある