4/30 『Fate/strange Fake⑥』を読んだ

面白かった。
今巻より後半戦だという触れ込みだったので、読む前に1巻からざっとおさらいして臨んだ。まあおさらいできたところもあり、相変わらずよくわからないところもあり、といった印象。わからないところもわからないながら読み進めていけるようにいろいろ配慮されてるのだと思うが、しかしそれだとおさらいには向かない作り方ではあるんだなあ、と思った。これはリアルタイムで出たらすぐ読んでいくのが吉なんだな。ただ、作中で進む時間と刊行速度の乖離が『よつばと!』並みなのがな……まあいろいろあるからなあ……。
けれど確かに確実に物語は進み行き、リチャードが聖杯戦争に本腰を入れていくシーンはやはりよかった。フランチェスカ達の企みは肩透かしに終わるが、さもありなんというか、実は獅子心王とフランチェスカ達の人や物事に対するスタンスって割と近いんじゃないだろうか。気に入った相手の正も邪も受け容れて肯定し、かつ自身は自身の価値観を押し通すあたりなんか。同族とは言えないまでも同類くらいの近しさはある。
そして今後だけど……前半戦でこれでもかというほど不測の事態を起こし、これがどういった収まりを見せるのかというのがこの作品の見どころであるが、どうも、ここからすべての謎と関係が整理されてひとつの結末へと収束していくというより、不測の事態を解決するために更なる不測の事態を発生させてお互いに喰らい合わせて残った方をこれが解決ですって言い張るみたいな展開になるっぽいぞ。頑張ってついていきたい。

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