5/18 『人類最強のsweetheart』を読んだ

面白かった。
『最強』シリーズ最終巻、ということで手に取ったそれの、しかし第一印象は「薄い……」だった。印象がじゃなくて、紙幅が。中を見れば2段組みだったから見た目よりはもうちょっと分量あるだろうけれど、しかしそれでもだ。せっかくの最終巻がすぐに読み終わっちゃうのでは寂しいというか、物足りなくなりそうだ。だが、まあ、ある意味じゃ仕方ないか。哀川潤を語り部にして、物語を長く続けられると思う方が間違っているというものだろう。
実際、どの編も驚くほど短いというか、語り部が悩みもあぐねもしないのでちっとも停滞しない。だからすぐ終わっちゃう。うまくまとまっているし、うまいこと言っている。いや、うまいこと言って締めればうまくまとまっているというわけでもないが。なんかもううまいこと言い過ぎて小咄みたいになってた編とかもあったぞ。
これで終わりかーと思ったら、新シリーズ開幕の予告が載っていた。開幕するんかい。じゃあ今巻の一体何が完結なんだ。雑誌掲載の短編シリーズが、ということだろうか。新作は2020年秋刊行予定ということは、おそらく書き下ろしなのだろうし……ってことは長編ってことじゃねえか。さっきカッコつけて「物語を長く続けられると思う方が間違っているというものだろう」って言ってた俺。まあいいや、楽しみにしとこう。

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