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続・アトピー対策備忘録15: 体質改善13

 表皮症状の改善が進み、漸く皮膚の状態自体はどこも特に被覆を必要としない程度まで改善した(亜鉛華軟膏での治療においては必要)。
 図らずも亜鉛・アルギニン・ビタミンACEと段階的に追加摂取する流れになってしまったが、結果としてどれも効果的でありながら各々異なる効能を持ち、全てが表皮症状の治療に必須の栄養素である事が確認出来た(抗酸化作用のある栄養素として水溶性である亜鉛・ビタミンC、脂溶性のビタミンEと各々作用する対象が異なるため、双方共に摂取する必要がある)。当然ながら上記栄養素の摂取量は全て治療基準のものとなる。

 結局前々から述べていた通り褥瘡治療と同様の栄養摂取にて過不足無く表皮症状は治療出来る事が確認出来たので、そこにアレルギー対策のサプリメントも足した今のサプリメント・セットで治療を続ける。

 正直な所、「亜鉛・アルギニン・ビタミンACE」の5種栄養素だけでもアトピー性皮膚炎の治療効果は相当有るものと思う(加えて酪酸菌や乳酸菌の整腸剤、ビタミンB・Dやグルタチオン・αリポ酸も有れば大体問題無い)。
 取り敢えずこれらだけで試しに栄養療法を始めてみるというのも良いだろう(摂取量的に外国製のサプリメントを推奨)。他の治療の邪魔になることも無いので併用も勿論可であり、抗炎症物質と抗酸化物質の相乗効果により治療効果の向上も期待出来る。


 …些細だが重要な変化として爪の甘皮が再生し始めた。腸性肢端皮膚炎が悪化すると手指の浮腫みや表皮症状のために甘皮が消失してしまうのだが、治療の結果浮腫みや表皮症状が改善し甘皮も続々と復活してきている。

 この調子ならあと一・二ヶ月もすれば表皮内部の末梢循環まで含めて完治出来そうである。
 何の根拠も確信も無い治療と違い、機序を理解した上での治療は中々に達成感に満ち、かつ有意性を持つものだと思う。


 …それにしても副腎疲労然り活性酸素然り、原因を一点に絞り説明しようとする安易な論法が巷に蔓延る理由は何なのだろうか。
 そもそも「疾患の発生機序」もまともに述べずに疾患の根本的な治療法など語れる訳もないというのもあるが、アトピー性皮膚炎という治療が長期に及びがちな疾患においては尚の事丁寧な説明が求められるものと思う。

 …敢えて言うまでも無い事だとは思うが、疾患の発生機序とは、アトピー性皮膚炎の「痒み」や「表皮症状」など疾患の持つ多様な症状における表層的な一部のみの機序を指すものでは無い。数十年も昔から往々にしてそういった説明に終始しがちである様だが、それでは病院のリピーターか医療不信者を増すだけだろう。

 何か皮膚科医・栄養療法医のキャリアとして、開業医が他の内科のついでにやるケース、女医が総合病院で受け持って美容皮膚科にステップアップ開業するケース、真っ当に皮膚科専門・栄養療法専門や消化器内科専門で医院を営むケースの3つが有る様に思う。

 最後のケース以外は総合病院では基本従来通りのステロイド等免疫抑制剤での保険適用治療を行い、開業医になってからは続けて一般層向けに保険適用治療を行うか、急に美容も兼ねての保険適用外の栄養療法に鞍替えする模様。
 面倒なので敢えては調べないが、二階建てにして上手いこと棲み分けているらしい。

 …これも言うまでも無いが選ぶならば3つ目の専門医に掛るのが外れも少なく色々な意味で正解だろう。

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