張りのある身体を作り、引き伸ばされ縮む感覚を養う
スムーズに動く、速い球を投げる・蹴る、そのために必要なことはなんでしょうか?
「筋力」と答える方は多いのではないでしょうか?
もちろんその通りです。
その通りなんですが、投げる、蹴る動作においてその筋力をちゃんと発揮できていないことはよくあります。
筋力を最大限に余すことなく、省エネで伝えるために必要なことがあります。
それは「張力」です。
と言われても、張力という言葉のイメージがつきにくい方もいるかもしれませんね。
僕のツイートした動画を見ていただけると少しイメージできるかなと思います。
これは、ゴムの張り具合のバランスで成り立っています。適度な張りがあることで、押されてゴムが伸ばされても元の状態に戻ります。
この元に戻るというのを利用できると余計な力を入れることなく、スムーズに力を発揮することができます。
では、ゴムがゆるゆる、もしくはカチカチだったとしたらどうでしょう?
その場合、立体として成り立たない、成り立っていたとしても押されると崩れたままで元に戻ることはできません。
人間の身体も同じです。
ゆるゆるでも、カチカチでもダメなんです。
僕のイメージの表現になりますが、
ゆるゆるとは、適切な張りがなく、関節の構造に頼った立ち方をしていることです。膝でいえば、過伸展といって曲がる方と逆に反った状態でロックすること。
カチカチは、身体が崩れないように筋肉にずっと過剰に力が入り続けていることです。
静的なストレッチばかりで張りが不足してる、偏った筋トレで張りが偏っており、全身の繋がりを失っている。という方もいます。※ストレッチや筋トレの否定ではありませんのでご理解ください。
張りが整った「立つ」ということができるように取り組みたいですね!
ただし、見た目の姿勢を真っ直ぐにするというわけではないですからね。
張り具合のバランスが崩れていると
・関節内の動きにエラーが生じる。
・関節や筋肉に偏った負荷がかかり、負荷を分散できず、ある一定の箇所に集中してしまう。
関節内の動きにエラーがあると身体は自らを守るためにスパズムといって筋肉の緊張が増した状態になります。スパズムが生じるとさらに関節内の動きが悪くなってしまうという悪循環に陥ります。
また、ある筋肉への負荷が集中し、筋肉が収縮しっぱなしになっていると筋肉が短縮したり延長してしまいます。そうなると血行不良が生じて、さらに筋肉は正常に機能しなくなります。
このように関節の動きにエラーがあり、筋肉が正常に機能していない状態で負荷がかかり続けたり、強い負荷がかかってしまうと関節や筋肉は損傷してしまいます。
ボールを蹴ったり、投げたりするときは脚や腕を振るのではなく、振られたい。
次の2つの動画を見てもらうとイメージしやすいと思います。
この左肩から右膝にかけて身体の前側が斜めに引き伸ばされているところがポイントです。特にお腹から股関節が引き伸ばされて縮む。それによって脚が振られる。
ここで大事なことは身体が柔らかい、硬いに関係なく、自分の持ってる可動範囲内で引き伸ばされて縮むということができるかということです。
身体が柔らかい人で大きく反った形がとれても、張りが上手く作れていなければ、縮まる力は上手く発揮されません。身体が硬くて、無理に反った形を作ろうとしても上手く発揮されません。
腰だけ過剰に反ってしまい張りが作れてない人もいます。
まずは範囲が小さくてもいいから、張りを保ち、引き伸ばされ縮む感覚を養うことが大切です。
それをだんだん範囲を大きくしても張りを保ちながら行えるようにしていくといいと思います。
このベンゼマ選手のキックを見てみると張りを保ちながら反り、縮むことができているのがよくわかると思います。上手く張りながら反れるとその後に自然に丸くなることができます。
手だけの動きや脚だけの動きでなく、身体全体が丸くなれているかをチェックするといいですね!
今回は以上になります。イメージできたでしょうか?
筋力向上させるトレーニングをされてる方は多いと思いますし、それはもちろん大切なことです。今回の「張力」「引き伸ばされ縮む感覚」を頭と身体で理解し、感じながらプレーしたり、筋力を向上させるトレーニングを行うとよりよいと僕は考えています。
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