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チャップリン『独裁者』のスピーチ

テレビでダンスグループがチャップリンの『独裁者』でのスピーチに合わせて踊っているのを見た。

ダンスよりもそのスピーチの画面と日本語訳に集中して見ていた。

映画『独裁者』の中で独裁者と瓜二つの床屋が、間違われて兵士たちの前で演説をするというもの。

現代にも当てはまる問題提起をしている。


「申し訳ないが……。」から始まり

「皇帝になどになりたくない。」

「支配も征服もしたくない。」

「できることなら、皆を助けたい。ユダヤ人も、ユダヤ人以外も、黒人も、白人も。私たちは皆、助け合いたいのだ。人間とはそういうものなのだ。お互いの幸福に寄り添いたいのだ……。お互いの不幸ではなく。憎み合ったり、見下したりしたくないのだ。世界で全人類が暮らせ、大地は豊かで、皆に恵みを与えてくれる。人生は自由で美しい。」

・・・

「今こそ、闘おう。約束を実現させるために。闘おう。世界を自由にするために。国境のバリアをなくすため。欲望を失くし、嫌悪と苦難を失くすために。理性のある世界のために闘おう。科学と進歩が全人類の幸福へ導いてくれる世界のために。兵士たちよ。民主国家の名のもとに、皆でひとつになろう。」


感動的なスピーチだ。

しかし、世界大戦が終わっている現代においても、依然として戦争や内戦が起こっている。

人種差別や民族の差別、また男女差別などの多くの差別が未だにある。


差別をするのは、差別するその人自身が幸福でない原因を他の事のせいにすることで生きてゆくため。

では差別の根本的な原因は、人々が幸福ではないということにある。

だから世界の全ての人に対して、基本的な社会保障や福祉が十分に行き届き、教育環境を整え、そして人間らしい生活をすることができることが、多くの争いや差別を解決する手段となる。

しかし、問題は複雑であることは理解できる。


けれども私は、国が基本的な保障のシステムを構築することを提案する。

申請することなくすべての人に保障がいきわたるベーシックインカムの実現を希望する。

他の方法でもいい。

まずは経済的に保障することで、幸せを感じることができる人間社会の実現を願う。


願うのです。



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