アイドルとファン

    YouTubeでたまにJ-POPのリアクション動画を見つけるのですが、この動画で海外の方が嬉しい事を仰っていた。

(03:46)最近のボーイズグループの曲とは違う
(04:45)思った以上にロックぽくて、嬉しい驚き
 などなど。
 あと、松村北斗について「特に彼は完全なVibe」(03:20)と仰られていたのが印象的で。下のダンス解説動画で「松村くんはグルーヴ担当なのでは」(11:39)と言われていた事を思い出したのですが…そういう解釈でいいのかしら。

 
 こうして好きなアーティストを海外の方などに褒めてもらえる事は嬉しいのですが、一方で「救いとは?」という事についても考え始めていまして。
  
 『100分de名著宗教論』で旧J事務所の性加害について、「まさにあれも宗教ですよね」と伊集院光さんが話されていて、改めてアイドルとファンの関係性は宗教性が強いのではないかと感じました。

 よくアーティストが「ファンの皆さんあってこそです」などと言いますが、ファンの方を100%向いて活動した結果、ファンが所謂信者になってしまう。
 大きな災害や事件等があった時にアーティスト側が「僕らの音楽で元気になってほしい」等とメッセージを放つ事でファンが感謝して、結果アーティストに心酔して崇拝していくというか。
 
 私は宗教の専門家ではないですが、宗教性というのは、「誰かの役に立ちたい」という気持ちから生まれると思っている。「自分は誰からも必要とされていない」という劣等感が強い人であれば、なおさらかも知れない。
 
 でも、自分を救えるのは自分だけではないだろうか。

 音楽を聴いたり、映画や演劇を観たり、或いは誰かの言葉に元気が出たり、「救われた」と感じることがあっても、それは「きっかけ」に過ぎず、実際には自分で自分を救っているのだと思います。

 「誰かを笑顔にしたい」とか「音楽の力で勇気づけたい」という言葉も昨今溢れていますが。
 常にファンや周囲の動向を気にするというのは、精神的にも大変だろう。BTSの『Black Swan』や『FAKE LOVE』がその辺の苦しみを描いた曲だと解釈すると、如何にそれがヘビーな事なのか想像出来る。
 
 まずは誰かの為ではなく、自分の為に、やりたい事をやって、自分なりに一生懸命生きて、その結果他人の為になったらラッキーだよね、くらいの気持ちで挑むのが健やかなのではなかろうか。
 というか、生きているだけで既に誰かの為になっていると思うのです。意図せずとも。

 SixTONESのリアクション動画から重い話になりましたが、今回はこの辺で。
 最後まで読んで頂き、ありがとうございました。


 望月 香夜

 

 
 
 



 


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