墓守の歌
その人は黒い影を連れて
佇んでいた
何も言わず 何も聞かず ただ
息をひそめて
じっと見つめていたんだ
亡骸が葬られていく瞬間を
僕が死んだら 誰に預けようか
守る者がいない この墓を
愛されるでも 憎まれるでもなく
ひっそりと一人で世を去った
哀れなニンゲンを
アーメン
高み目指す 混乱増す
逃げてきた あらゆる現実が
私に押し寄せる
それでも 懲りもせず
繰り返してゆく痛みに
うんざりしながら
今日も暮らす 夜を跨ぐ
避けてきた あらゆる事実が
私をぶちのめす
歌を歌っていたんだ
ギシギシと痛みつづける心抱いて
君が死んだら 誰に与えようか
住める者もいない この部屋を
悩みに埋もれ 光を見いだせず
幸せ感じる事恐れた
惨めなニンゲンを
勝てば官軍 負ければ賊軍
それでも進んだ ぐんぐん
風を受けても 雨に降られても
ソラでもいいんだ どんどん
いつまでも鳴り止まない響きの中
祈る 未来へ
僕が死んだら 誰に預けようか
守る者がいない この墓を
愛されるでも 憎まれるでもなく
ひっそりと一人で世を去った
哀れなニンゲンを
君が死んだら 誰に与えようか
住める者もいない この部屋を
悩みに埋もれ 光を見いだせず
幸せ感じる事恐れた
惨めなニンゲンを
アーメン
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