ここで終わりじゃなかった

「ここで終わりじゃなかった」

これは、さいきんになって私が確信できたことだ。

物心ついてから、生育環境と考え込みすぎる性格が相まって、ずっと生きづらいと思ってきた私が心の中で言い聞かせてきたことは、「ここで終わりじゃないはず」という祈りのような期待だ。

家を出れば、とか、自力で稼げるようになれば、とか、そういった未来を想像した。
いまの状況が一生続く訳じゃないと思うことが私にはできた。
正直なところ、命を絶つことも考えた子ども時代の私が、生き残ることができた理由はここにあると思っている。


確信があったわけではない。

なにか根拠になるものがあったとすれば、本をたくさん読んだことと、家の外の大人に触れることがとても多かったことだ。

「自分のいるところだけが、世界の全てではない」


だからこそ、これを見てくれる人がどんな状況か分からないけれど、これでおわりじゃないと思い続けることは生きていくために大事だと声を大にして書き続けたい。