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海外生活チュートリアル

引越しとエセ寿司ジョブデビューを果たし、今週から正式にオーストラリアでのワーホリライフの新章が開始となった。
先週と今週とで、同じ地域にいるとは到底思えないほど生活に変化があったように思う。

まず、ど田舎の馬房ホステルからホバート近くのシェアハウスに転居したことで、クオリティ・オブ・ライフが急上昇した。

自分たちだけの部屋があって荷物をスーツケースから出しておける、シャワーがコイン式ではない、キッチンが清潔で使いやすい、そして毎朝晩爆音で音楽を流す人がいない環境のなんと素晴らしいことか。
以前と同じトーストとヨーグルトの朝食を食べていても、何故か味わいが違うのである。それでいて、一人当たりの家賃はホステルの時よりも下がることになった。この物件を見つけた自分たちに改めてスタンディングオベーションを贈りたい。

加えて、念願のマイカーを手に入れたことで、買い物が楽になっただけでなく、行動範囲が格段に広がった。また、公共交通機関のスケジュールに縛られずに移動出来るようになったことで、仕事の選択肢も増えた(現に夫は早朝からの仕事のため今は車通勤をしている)。

年明けすぐに更新した記事でも記載の通り、「車」と「安住の地」の確保は、タスマニア到着直後の二大重要課題であった。今回は、この2つを確保するにあたり奔走した経緯について、記憶が新しいうちに書き残しておこうと思う。

まずは車について。
最寄りの小さな町まで徒歩40分という環境で、生活手段としての車の手配が急務であることを悟った我々は、タスマニア到着翌日から中古車の購入について情報収集を始めた。
入手経路は大きく分けて2つ。1つは中古車ディーラー、そしてもう1つはFacebook等で販売情報を掲載している個人である。個人からの車購入は車初心者の我々にはリスクが高いと判断し、ここはプロに頼れるなら頼ろうと、一旦は中古車ディーラーを訪問してみることにした。

ディーラーでは非常に感じの良いオージーお姉さんとオージーおじさんが対応してくれた。訪問当日には希望条件に合う車がなかったが、少し粘ってみたところ、オージーおじの方から「これから検査を経て販売に出す予定のトヨタ車が2台ある」との情報を得ることができた。

そこで、そのトヨタ車が販売に出るタイミングで連絡が欲しいとお願いしておいたところ、数日後に早速「今から1台販売に出すよ」と電話をもらった。いかんせん職がなく毎日暇を謳歌していた我々は、「今日行きますんで!」と二つ返事で現場に急行し、その車が2,500ドルと中古車の中でもかなりお値打ち価格だったこともあって、試乗後そのまま購入を決めた。車が販売されたその日に購入、これはその時点で無職というフットワークの軽さがあったからこそ掴めたチャンスだったように思う。

私たち夫婦にとって人生初のマイカーとなるトヨタカローラは、日本ではもうなかなかお目にかかれない1997年製で、奇しくも自分たちとほぼ同い年である。
同世代の車の窓がハンドルによる手動開閉式であることが若干ショックだが、これから共にタスマニアライフを乗り越えていく仲間が増えたようで、頼もしい気持ちでもある。

人生初の愛車(同世代)@タスマニア島

なお、試乗時にサイドミラーが壊れている(ガムテープで辛うじて固定されている)状態だったため、「そんなもん公道で走らすな!」と思いつつ(タスマニアではこういう『日本じゃ車検通らないよカー』をよく見かける)、1月4日に購入を決めてから修理を待って納車されるまでに2週間ほどかかった。納車以降は、早速引越しに買い物に通勤にと大活躍である。これからも元気に走り続けて欲しい。

次に引越し先について。
到着、即、「ここに数ヶ月も住めない」と判断した我々は(といっても2週間後の退去時にはだいぶあの環境に慣れてはいたが)滞在1日目にしてすぐに次なる家探しを開始していた。
低予算で部屋を探す場合はシェアハウスが主流のオーストラリアでは、日本のような不動産屋を経由した家探しが一般的ではない。そのため、こちらも基本的にはホステルか、Facebook等で募集を出している個人かのどちらかに連絡することになるが、ホステルのその得体の知れなさを身をもって痛感していることもあり、家については個人の募集にあたってみることにした。

既にタスマニアに住んでいるということが良かったのか、トントン拍子に話が進み、2日連続で2件の内見アポをこなした。
予算の都合上シェアハウスの条件で探していたため、内見と言いつつも未来のハウスメイトとの顔合わせのような意味合いが強い。実際、賃貸借の最終決定権は家主にある。

運良く2件とも素敵な物件で、それぞれにラブコールを送ってみたところ、そのうち自分たちのニーズにより合っていると感じた1件から「今日の夜別の人が内見に来るのでその後に貸せるかどうか回答する」と返事をもらった。

そしてドキドキしながら待つこと1日、「あなた方に部屋を貸したいと思う」と連絡があった。賃貸借マッチング成立である。複数の候補者の中から選んでもらえた喜びに浸りつつ、契約を交わして、こちらも約2週間後の入居が決まった。1月5日、タスマニア到着から5日後の出来事である。

その他にも、Green Cardと呼ばれる、バスに乗る際使用するSuicaのようなカードの作成や、オーストラリアでの携帯会社の契約など、長期滞在に必要な作業はタスマニア到着後の1週間で一通り経験できたような気がする。

「どうぶつの森」を最初にプレーした際、たぬきちによって強制的に借金を背負わされ、釣りだの果物の収穫だのゲーム内で生活を立てていくための作業方法を一通り叩き込まれたのを思い出す。
今は大学時代に経験した1年間の留学とはまた異なる形で、海外生活における生活の立て方のチュートリアルが一旦終わったような気分である。

最初は学費を稼ぐという目的だけでオーストラリアでのワーホリ期間を見ていたが、お金以上に、海外におけるサバイバル経験そのものが、今後の自分たちの生活を支える貴重な財産となっているように思う。

ここからどんな風に村を作っていくかがどう森におけるユーザーの腕の見せ所であるように、チュートリアルを終えた今、ここからの生活の彩り方も自分たち次第、と考えると、改めて身の引き締まる思いである。

さて、ちなみに今日の私はというと、午前から仕事だったはずが、部屋の中に鍵がある状態でドアをロックしたため、スマホ以外何も持っていない状態で完全に締め出されてしまい、仕事はおろか家から出ることすら出来ず、夫の帰宅を待ちながらこのnoteを書いている。
海外生活以前に、まずは普通の大人として、今後このような凡ミスをしないように気をつけたい。

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