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最近読んだ本の話 vol.29

 「最近読んだ本の話」の第29弾です。毎日暑い日が続いています。もう夏休みですね。夢のような4連休が終わって、またうだるような暑さの中過ごす毎日です。涼しい喫茶店でクリームソーダ飲んでいたい!今週も最近読んだ本を3冊ご紹介します。


1、三国 美千子『骨を撫でる』

「死ぬまで親きょうだいを切られへん」三島賞作家の受賞後第一作品集。「きょう日、みな金、金、金や。けったくそ悪い」どの家にもそれぞれ汚点となる人間がいた。そこから家族にがたがくるのか、家族にがたがきているから勝手をする人間が出てくるのか。わりを食うのは優しく、弱い立場の人間だ――。土地と血縁に縛られ、しぶとく、したたかに生きる人間の姿を描き出す表題作ほか一篇収録。            -Amazonより引用-

 『骨を撫でる』と『青いポポの果実』の2編が収録されています。この2つの物語はまったく違って、設定も何もかも違って面白いです。人間の嫌な部分とか、どうしようもない部分も描かれています。描くのが難しいような心理や心の動きを見事に描ききっていてすごい文章力です。三国 美千子さんの作品を初めて読みましたが、これからも読みたいと思いました。


2、乙川 優三郎『ナインストーリーズ』

満足? 後悔? 愉悦? 絶望?
人生の黄昏を迎えるとき、人は自らの来し方をどう捉えるでしょうか。
長く別居して年一回の対面を重ねる夫婦、
定年間近の独身男の婚活、
還暦過ぎの女友達二人、
かつて交際していたアイドル歌手同士の再会……。
乙川さんの新作は、誰の身にも起こり得る人生模様を端正な文章で紡ぎます。                       -Amazonより引用-

 60代、70代になった主人公たちの9つの物語です。人それぞれいろんな人生があって、いろんな苦労があってその年齢になって、これからどう生きるかというお話が多かったですが、自分がその年齢になったら生き生きとして暮らせていたらいいな、と思います。そのためには体力を付けないといけません。涼しくなったら運動します。思い出の数もいっぱい増えるんでしょうね。一瞬一瞬を大切に出来ますように。


3、金原 ひとみ『アンソーシャル ディスタンス』

コロナみたいな天下無双の人間になりたい――読めば返り血を浴びる作品集。パンデミックに閉塞する世の中で、生への希望だったバンドのライブ中止を知ったとき、二人は心中することを決めた。世界を拒絶した若い男女の旅を描く表題作を初め、臨界状態の魂が高アルコール飲料で暴発する「ストロングゼロ」など、あらゆる場所でいま追い詰められている人々の叫びが響き渡る。いずれも沸点越えの作品集。                     -Amazonより引用-

 金原ひとみさんの新刊だ、読みたい!と思い手に取りました。今、金原さんがどんなことを考えていて、何を書くのかを知りたかったからです。この本には5つの物語が収録されています。読み始めたら登場人物たちがどうなるのか気になって、なかなか読むのを止まられません。登場人物の考え方と自分の考え方の共通点を見つけては、ちょっと嬉しくなったりしました。新しい作品が出たらまた読みたいです。


 今週も「最近読んだ本の話」を書くことができました。ほっとしました。もうすぐお盆休みなので読む時間が取れそうで、来月はそんなに焦らなくても良さそうです。よかった~。最後までお読みくださってありがとうございました。

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