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最近読んだ本の話 vol.28

 「最近読んだ本の話」第28弾です。暑くなってきましたね。皆さん、熱中症には気を付けてください。水分補給を忘れずに。私は飲み物が大好きなので、noteを書きながらいつもコーヒー、烏龍茶、緑茶、ハーブティーなどをかぶがぶ飲んでいます。今週も最近読んだ本を3冊ご紹介します。


1、『作家の履歴書』

当代きっての人気作家が、志望動機や実際に応募した文学賞、デビューのきっかけなど、作家になるための方法を赤裸々に語るノンフィクション。作家志望者必読の、様々なデビュー方法が具体的に学べる決定版!
                         -Amazonより引用-

 私はこういう本が好きです。作家のデビューのきっかけとか、努力してきたこととか、どんなことをするのが好きなのかとか、そんな話が聞きたいんです。そういう理由でこの本を手に取り、「デビューのきっかけはそうだったのかあ!」と思ったりしながら、紹介されている本をメモしたりして楽しく読みました。


2、ドナテッラ・ディ・ピエトラントニオ『戻ってきた娘』

少女の成長を描くイタリアのベストセラー
13歳の時にそれまで育った裕福な家庭から、実の親と兄妹が暮らす田舎の貧しい家庭に突然戻されてしまった「わたし」。大人の都合に翻弄され、あまりに違う環境に戸惑い、寄る辺の無さに悩みながらも、実の妹という理解者と共に成長し、やがて大人を乗り越えていこうとする少女の姿を描く感動作。イタリアで30万部を売上げ、二大文学賞のひとつカンピエッロ賞を受賞、28か国に翻訳され、映画化も進行しているベストセラー。        -Amazonより引用-  

 自分だったらどうしただろう?と想像すると怖くなります。いくら嫌だったとしても、13歳ではお金もないし一人で暮らせないし、親に従うしかないんだろうなあ。主人公と妹が仲良しなのが救いです。どちらかが意地悪だったりしたら耐えられません。主人公は育ての親からお小遣いをもらうと、妹と自分の分のアイスを買ったり、妹をバスに乗って海に連れて行ってあげたりします。優しい子です。主人公が実の親のところへ戻された本当の理由がわかった時、胸が痛くなりました。読んでいるうちにいつの間にかこの姉妹が好きになっていました。続編が出版されていて、その後の二人のことが描かれているそうです。翻訳されたら絶対読みたいです。


3、高山 羽根子『首里の馬』

この島のできる限りの情報が、いつか全世界の真実と接続するように。沖縄の古びた郷土資料館に眠る数多の記録。中学生の頃から資料の整理を手伝っている未名子は、世界の果ての遠く隔たった場所にいるひとたちにオンライン通話でクイズを出題するオペレーターの仕事をしていた。ある台風の夜、幻の宮古馬が庭に迷いこんできて……。世界が変貌し続ける今、しずかな祈りが切実に胸にせまる感動作。           -Amazonより引用- 

 このタイトル聞いたことがあるな、と思い思わず手に取りました。主人公の未名子は、沖縄の首里にあるたくさんの資料を集めた資料館で、整理のお手伝いをしています。資料館には様々な物が納められていて、そのたくさんの雑多な物たちを、未名子は写真に撮って記録しています。 未名子は、オンラインで世界のあちこちにいる孤独な環境にいる人たちにクイズを出題する仕事をしていて、その仕事はとても面白そうだと思いました。ある台風の夜、未名子の住む家の庭に宮古馬が迷い込んでくるのです。その後の展開もまさか!と思うような、未名子の行動力がすごいです。この島の記録をすべて世界のどこかに残したい、という強い思いが未名子に一歩を踏み出させます。こんなにたくさんのことが描かれているのに、ごちゃごちゃにならずにそれぞれが物語の中で印象深くてすごいです。


 今週も「最近読んだ本の話」を書けました。ほっとしました。本を読んでいるだけで知らなかったことにたくさん出会えて、それが今後どんな風に自分の中で変化を起こすのか、楽しみです。ただ忘れてしまうだけじゃないといいなあ。最後までお読みくださってありがとうございました。

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