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相手の気持ちになって伝える

仕事をする上では自分ひとりで完結することは少なく、多くの場合が自分以外の誰かと交流を持ちながら仕事をしていると思います。

昔から「人の気持ちになって考えなさい!」と言われましたよね?あれって確かにその通りだな。と思うのですが、本当に相手のことを考えて行動できている人がどれだけいるでしょうか。

私はシステムエンジニアとして、お客様のシステムの運用サポートをすることが多いのですが、お客様との会話の際、私の話をきちんと伝えるためにいつも意識していることがあります。今日はそのことについて書いていきたいと思います。

自分のエゴになっていないか

私は部下によく「自分がお客さんに対して話をするとき、その話が"お客さんにとって"わかりやすいものになっているかよく考えなさい」ということを教えます。

これは相手に情報を伝えるにあたり、「自分の伝えたい情報を、自分の話しやすい伝え方で伝えていないか」ということを理解してほしいがために言っています。

こちらが1時間かけて、たくさんの専門用語を使って説明したところで、相手に理解してもらえなければ説明していないのと同義になってしまうからです。それは話し手の勝手(エゴ)であり、聞き手の時間を奪っているだけです。

重要なのは「自分が伝えること」ではなく、「相手に理解してもらうこと」です。これは似て非なるものであり、ここを履き違えては絶対にいけません。

自分の話を相手に理解してもらう

システムエンジニアの場合、お客様に対してシステムの説明をする機会が多いのですが、お客様の多くはシステムやパソコンに強いわけではありません。

そんな中で、「サーバーがハングアップしてしまって~」とか、「AシステムはUTF8を使ってるんですけど、BシステムはUTF16なんでそのままデータ連携できなくて~」とか、そんな専門用語を使っていては、お客さんの思考がそこで止まってしまいます。

例えば、中国語で話しかけられたとして、日本人の多くは理解できないと思います。相手が何を言っているのか、理解したくても理解できないですよね。

要は自分と相手の「共通言語はなにか」を考えて、お互いに理解できる表現で伝えることがとても重要です。

そうすると先ほどの例だと、「システムが止まってしまって~」とか、「AシステムとBシステムでは文字の管理方法が違ってまして~」とか。多少厳密なニュアンスが違ったとしても、まずは相手に理解してもらうためには概要から掴んでもらうほうが結果的に近道になることが多いと思っています。

相手の理解度を確認する

自分に自信のない説明などの場合、特にやりがちなのが、自分のスピードで話し切ってしまうことが挙げられます。

この場合、相手は不明点があっても質問をするタイミングを逃してしまい、話全体の理解度が低いまま、後半の話は置き去り状態で進んでしまいます。

おすすめなのは、話が途切れるたびに「ここまで大丈夫ですか?」、「ここまででわからないことがありますか?」とこちらから聞いてあげることです。さらにそのあとは「ここまでは○○について話をしてきたんですけど~」などと、簡単にまとめてあげることによってさらに相手の頭の中が整理され、理解度がUPすると思います。

話にストーリー性(順序)を持たせる

若い部下をみていてよくやってしまっているミスとして、自分の話したいことがまとまっていないことが挙げられます。

話があっちに行ったりこっちに行ったり。その状態でお客様に説明したところで、まったく伝わりません。「で、結局何の話でしたっけ?」と言われておしまいです。

まずは一番最初に「Aシステムの○○機能の変更の件についてご説明させてください」などと宣言し、相手に「あ、この人は○○の話をしようとしているな」と認識してもらいます。

その上で、「○○の機能をお使いいただくにあたり、△△画面にてデータ入力を実施いただく必要があります。ただ、今回の仕様変更により××が☆☆となったことから従来の手順ではなく、代替運用として□□の機能をお使いいただくよう考えておりますがいかがでしょうか」などと説明します。

ここでは、まず前提条件の説明から入り、何が変わった(起こった)から、こういう操作をしてほしい。と順序だてて説明が出来ていると思います。(具体的な例示が出来なくてゴメンナサイ)

これはすぐ口頭で出来るようにはなりませんが、まずはお客様との会話の前に話したい内容をメモに書いてから臨むなど、事前準備をすることで対処可能です。

さいごに

お客様との会話術、コミュニケーションについては、システムエンジニアとしての専門知識だけでなく、会話力も試されることから、つきつめると非常に奥の深い世界だと常々思っています。これからも意識していることや気づきがあれば書いていきたいと思います。

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