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「気づいていない」ことに気づく

「無知の知」というソクラテスの言葉は多くの人がご存知だと思います。
何らかの知識を身につける為には、自分が「何を分かっていないのかが分かる」ということが重要ですよね。その分からないポイントをしっかり身につけることこそ「学び」とも言えます。
こういったことは知識の獲得だけでなく、多くのことで同じことが言えると思います。

僕が日常で関わる心理学の実践の場でも、似たようなことがあります。
それは「無知の知」ではなく、「気づいていないということに気づく」といった内容です。
いくつか例を挙げつつ、その改善について「気付き」が重要であることを書いていきます。

例1
自分の将来を考えたら、来週の課題に備えて早めに勉強始めるのがベストなんだろうけど…まだ時間もあるし面倒だしちょっと動画見てからにしようかな。

課題提出期限直前
「あれ!?けっこう時間あったはずなのに…どうしよう、まだ一割も進んでない…」
例2
仕事で疲れて本当にやる気がでないな。土日休みだけど…疲れてるから、とりあえずはゆっくり過ごそう。

…え?もう日曜の夕方?何で休日はこんなにすぐ過ぎるの?月曜が来るの早すぎない?せっかくの土日だったのに何もできてないし…。本当に嫌になる。

このように言われる方は「気がついたら時間が過ぎていた」とよく言われます。
また、改善したいと思いつつ結局同じことを繰り返しているといったこともよく言われます。
(うつや不安症状がある方、発達障害の特性を持った方には見られやすくなる印象があります。自分はそんなことないなあ、という方にはあまり縁がない内容かもしれません)

これはある意味で当然のこととも言えます。

一旦「無知の知」を思い出してみてください。
自分が何を知らないのかが分からないと、これから何を理解すれば分かるようになるのかも分からない、ですよね?

それと同じように
自分が何をしているのかに気づいていないと、いつ何をどう変えたら良くなっていくかも分からない、と言えるのではないでしょうか?

こういった問題を改善していくためには、ちょっとした遠回りが必要です。
まずは自分自身がしていること、考えていること、感じていることに、意識的に「気づく」ことから始めてもらうことがあります。

具体的な手段としては、自分で自分の生活や活動の記録を逐一とってもらいます。書き出して見えるようになればさすがに大部分の人が気づけるようになるからです。

適切に記録をつけるだけで自然と状態改善する効果が起きる場合もあって、この効果は心理療法(行動療法)の技法としても使われています。
一般的にも知られているものではレコーディングダイエットも、こういった効果を利用したものと言えます。

そして、気づけるようになったら、どこを目指すかを決めて、実際に行動に着手します。

自分もそんなとこあるなと思う方は、まずは「気づく」ところから試してみてもいいかもしれません。

遠回りは百も承知ですが、近道を選ぼうとして上手くいっていないのであれば、遠回りが上手くいくかどうかを試すのも有効だと思っています。

こういった問題を解決していく為に書いた記事がコチラです。長めの記事ですが、興味あればぜひ…

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