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自分の無意識バイアスと、再就職のこと

先日、再就職プログラムの中で、インポスター症候群と無意識バイアスについてお話させていだきました。

インポスター症候群とは詐欺師症候群という意味で、成果を出しても自信が持てずに「いつかバレてしまうのではないか、だましているのではないか」と考えてしまう症状です。女性に多く見られ、育った環境が影響していると言われています。例えば「女性なのだからそこまでしなくてよい」「女性なのだから控えめに」等と言われてきたり、実績を出したときに批判された経験から消極的になってしまう等です。

けれども、ビジネスの場ではそれらは不利に働きます。自信がない態度は余裕がある、つまり、その仕事をしたいわけではないのだとみられますし、いつも手を挙げない人にはチャンスが回ってきにくくなります。

キャシー松井さんは、それらのことを踏まえて「女性に管理職等を打診する際には断られても3回は声をかけ続ける」ことをアドバイスされています。

参考図書「ゴールドマン・サックス流 女性社員の育て方、教えます-励まし方、評価方法、伝え方 10ケ条 」キャシー 松井 | 2020/7/8」


一方で、ミドルエイジ以上の女性に対して、職場の男性から懸念を持たれる内容に、「男性なのに、料理やお子さんの送迎をしていてスゴイですね」「男性なのに、育児休業を取得して偉いですね」等の発言があります。

ご本人は無意識なのだけれど、その背景には「男性は仕事中心であるべきですよね」「男性が休業するのは昇進をあきらめたということですよね」等の意味が感じられ、相手に圧力を与えてしまうリスクがあるのです。

ミドルエイジ以上の女性たちは、働き続ける環境が整っていなかったことや社会の風潮から、介護や育児・転勤帯同時に離職経験を持つ方が多くいらっしゃいます。けれども、現在は性別問わず、介護や育児を経験したり、体調と両立しながら働いたり、副業と両立しながら働く時代になりつつあるのです。

人事やキャリアコンサルタントの立場としても、「女性=将来子供を持つだろうか休業するのだろう」等と考えずに、「これからは誰もが介護や体調で休業するかもしれないし、しないかもしれない」等と捉え、ライフプランは個人で異なることを認識しておきたいものです。

これまでは、出産離職の事例の多さから、まずは出産後の継続対策が求められていました。けれども現代は、誰もが働き続けやすい環境として出産に関わらず、副業希望者や介護希望者等、誰もが時短勤務が選べるなど、かわりつつあります。また、年齢を重ねて働き続ける方が増える中では、年齢を重ねた時に再び働き方を変えられる制度の整備も必要とされるでしょう。

一人一人の考えを知り、受け止めながら一緒に働いていけるとよいですね。