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アプリやウェブサービスを企画するときに考えること

いろんなアプリとかウェブサービスを見たり、アイディアをもらったりしたときにに、そのアプリがどのくらいの確率でうまくいくのかをなんとなく考えたりします。アプリやサービスがうまくいくための要素には開発者や運営の情熱や努力などが最も大事と思いますが、ここでは一旦それを考えず、シンプルにアプリがウケるかどうかの要素を考えてみます。

市場が伸びているか

例えば本屋を便利に探せるアプリというアイディアがあったとしても、紙の出版市場は毎年縮小しているので今後うまくいく可能性はどんどん低くなります。毎年10%伸びている領域だと何もせずとも10%売上が上がることが期待できますが、毎年10%縮小している業界だと毎年10%ずつハードモードになっていきます。

使われるまでの障壁の高さを考える

アプリを知ってもらう 

アプリをインストールしてもらう

アプリを起動してもらう

継続的にアプリを使ってもらう

課金

とアプリは売上が立つまでの障壁がめちゃくちゃ高かったりします。リリース前は夢膨らんで、"アプリを出せばホームスクリーンに置いてもらえて毎日起動してもらえる”というような妄想してしまいがちですが、現実のハードルは高いです。

対象ユーザがどれくらいいるか考える

例えばギターが好きな人のためのアプリを考えたとします。
人が1000人いたらギターを弾いたことがある人が20%くらい、その中で継続的にギター弾いてた人が20%くらいと仮に試算してみます。

その時点で対象のユーザは40人に絞られます。上記で書いたようにその60人にアプリを見つけてもらって継続的に使ってもらおうと思ったら、最終的にたぶん1人にも満たない人数になると思われます。その小さい層に響いてお金を稼ごうと思っても10万円も稼げないのがほとんどでしょう。網を投げるなら魚がいるところに投げたいものです。

ユーザにアクションを起こしてもらうことはほぼ無理と考える

アプリでもウェブサービスでも「ほとんどの人は画面をスクロールすることしかできない」し、「能動的にアクションを起こすことは少ない」ということを念頭においておくようにします。

TwitterでもFacebookでもほとんどの人はタイムラインをスクロールするしかしないですし、自分から投稿するのは稀です。
実は多くの人にとっては検索することもハードル高いし、興味のあるものを自分で探すことすらめんどくさかったりします。最近はTikTokみたいに動画です垂れ流しですし、人は本当に怠惰だということを考えたほうがいいと思うのです。

アクションを起こしてもらう「にんじん」があるかどうか?

ほとんどのユーザはホームスクリーンをスクロールするしかしないのですが、運営側からしたらユーザにアクションを起こしてアクティブにサービスを利用してもらわないと成り立たないのですよね。アクションが必要なサービスの場合、アクションを起こすに見合う「にんじん」があるかどうかを考えます。

「にんじん」としてわかりやすい例は「お金」とか「承認欲求」です。ヤフオクやメルカリはアイテム投稿や商品説明がめんどくさいのですが、投稿して売れたら「お金」が手に入ります。インスタグラムできれいな写真を上げたらいいねがついて承認欲求が満たされます。と、文章で書くとわかりやすいのですが、アクションを起こすメリットが運営側にある場合も実は多くてその多くは失敗する傾向にあるような気がします。

有名なアプリはめちゃくちゃ使いやすいのでかぶると勝てない

FirebaseとかAWSとかクラウドのmBaaS(モバイルのバックエンドサービス)が普及して割と簡単にチャットアプリとか動画サービスとかが作れるようになった昨今なのですが、簡単に作れる反面細かいところまでこだわろうと思ったらなんだか物足りなかったりします。開発コストをめちゃくちゃかけてるアプリだと自前でライブラリ作ったり自前でプロトコル通信してたり、キャッシュをうまく使って動作を早くしたり、細かいところまで作り込まれてて、LINEとかClubHouseとかめちゃシンプルなのに当たり前ですが、超使いやすいんですよね。

んで、ユーザは技術のことは詳しくなくても使い心地には敏感なので、有名アプリと比べて少しでも遅かったりわかりにくかったりするとすぐにアプリ削除しちゃったりします。もし既存のメジャーなアプリを代替えするような機能のものを考えてたとすると、すごく細部にこだわらなければ使ってもらえないと考えたほうがいいと思ってます。

まとめ

久しぶりに書いたブログなのですが、めちゃ悲観的な内容になってしまいました。そして、今作ってる顧客管理サイトは上記で書いたことを全く無視してますが、がんばっていきたいと思います・・・


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