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高尾山かりんとうが誕生してから地域商社モデルになるまで⑦

こんにちは、MNH広報部の阿部です。前回、福祉作業所に高尾山かりんとうを1つずつ詰める作業などをお願いするとお話ししましたが、作業所は1箇所だけではありません。

複数の作業所で作業したかりんとうを運ぶには、送料がかかってしまいます。それならば、NPOに中間地点の役割を担ってもらおうということになりました。


かりんとうの集配をNPOに依頼

NPOでは、地域のひとり暮らしの高齢者が多数働いています。新興住宅地には若い人がいなくて高齢者ばかりなんですよね。最も大変なのは、一人になってしまったおじいちゃんです。地域との付き合いもないし、食事も作れないし、働く場所もない。

こういったおじいちゃんが活躍する場として、ある地域では、商店街で空いたスペースを借りて、お弁当を作る事業を始めたんです。お弁当を作って、原価くらいの安い値段で販売し、配るわけです。車で回って配ることもやっていたので、かりんとうの集配をお願いすることにしました。

NPOといっても、商店街のスペースを借りるお金やガソリン代などの経費もかかるわけです。かりんとうを集配する仕事の収入が、NPOの活動維持につながってくれたら、と思っています。

新たな課題はクオリティのコントロール

モノ(かりんとう)の流れのハブをNPOにお願いするという流れも作ったわけですが、新たな課題が出てきました。それは、クオリティのコントロールです。複数の作業所で作業するので、味にばらつきが出てしまうのです。

そこで、日々のチェックをどうするか定期的に確認することを徹底しました。パッケージ裏面に原材料表示のシールを貼り付けないといけないのですが、過去に貼り忘れてしまったこともありました。そのようなミスをどうやって事前に防ぐか、ということが重要なのです。ミス自体をなくすのは難しくても、出荷前にミスを発見すれば、問題ないわけです。

当時、何か問題が発生するたびに、とことん話し合ったおかげで、現在でも新商品を開発するときの基準は「これは福祉作業所の人たちにできる作業だろうか」ということです。直接作業所の人に聞いて、改善すべき箇所があれば改善していきます。現在でも、商品開発に、高尾山かりんとうの知見が活かされていることを日々実感しています。

今回も、最後までご一読くださり、ありがとうございました。次回で、高尾山かりんとうの話は最後になります。


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