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高尾山かりんとうが誕生してから地域商社モデルになるまで②

こんにちは、MNH広報部の阿部です。今回は、弊社代表の小澤が高尾山で販売することにした理由、高尾山かりんとうという名前にまつわるストーリーなどをご紹介します。

弊社は東京の多摩地区にあるので、多摩地区で商品を売るとしたらどこが最適か考えたところ、一番の観光地である高尾山でした。高尾山は、年間300万人の観光客が来るといわれています。多摩地区で300万人級の観光客を集客できるスポットといえば、あとは昭和記念公園くらいで、その他にはさほどないんですよね。

だから、高尾山で売れるものをつくろうと。当時かりんとうが少し流行っていたし、高尾山は天狗の山なので天狗の鼻にひっかけてかりんとうを販売したら面白いんじゃないかということになりました。

早速、地元でかりんとうを作っているメーカーを探したら、多摩地域に2社あったんです。そのうちの1社にコンタクトし、2、3回断られたもの、ようやく承諾していただきました。

ストーリーはアイデアだから原価がかからない


かりんとうを作るところも販売するところも決まったところで、次は商品の企画です。高尾山の天狗伝説にひっかけてストーリーを作りました。

鼻を折るという表現があるし、天狗ってあまりいい印象がない。高尾山の天狗はいい天狗なのですが、天狗はいたずらする妖怪として描かれることが多いんですよね。当時は、商品名が「天狗の鼻かりんとう」だったので、商品の裏に「まわりから自信がなさそうといわれる人、自分でも自信がない人はそのまま食べてください。まわりから自信過剰だといわれる人は折って食べてください」と書いたんですそうすると、「天狗の鼻かりんとう」というネーミングで販売すると、なるほどと思ってもらえる。

この「なるほど」を作ることで、50グラムのかりんとうを300円で販売しても、多くの人に買ってもらえるのです。

ストーリーを考えるのはアイデアだから、原価はかかりません。作ってくれるところがあるから、設備投資もかからない。新技術を開発したわけでもなく、誰にもできない難しいことをやったわけでもない。かりんとう屋さんと販売する場所、そしてストーリーを結び付けるだけ。アイデアさえあれば、多摩地域に限らずどの地域でもできる、ということを体現できたのが高尾山かりんとうと自負しています。

次回は、商品の価値に関するお話です。



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