子宮頸がん検診にひっかかりました1 検診のこと
最初に、これは一昨年の話です。
術後の定期検診の結果が出て、問題なしだったら記事を出そうと思っていたら、新型コロナの流行が深刻化してきてタイミングを逃し、そうこうしてるうちにnoteが炎上し、そろそろ書こうかなと思ったらまた炎上し……。他の掲載場所を探そうかなあ、いいとこないなあ……と思ってるうちに時間がたちまくってしまいました。
なので現在進行系の話ではないので、安心して(?)お読みください。
子宮頸がん検診に行くまでのあれこれ
ちなみに私の所属する会社では、健康診断のオプションがつけられません。胃がん検診とか女性特有疾患のオプションなどは自治体の検診を利用することになります。
子宮頸がん検診については、2年に1回自治体の助成を受けることが出来るので、そのタイミングでかかりつけの婦人科にいって受けていました。子宮頸がんは進行がゆっくりな病気なので、2年に1回でいいだろう、ということらしく。これは自治体によると思います。
しかしこれ、特に通知が来るわけじゃなくて自分で受けに行かないといけないのがちょっとネックなんですよね。タイミングが掴みにくくて。
いつも、会社の健康診断を受けるくらいの時期をトリガーにしていました。「行くか」って気持ちになりやすいので。これがだいたい毎年10月です。
なのですが、本来行くべき年に大変体調を崩してしまいまして、行きそびれてしまったのです。
これ、2年ごとというのが、昔は○○年度生まれの人、っていう設定があったんですよ(記憶違いでなければ)。今年いかなかったから、じゃあ来年って助成で行けるのかな? ていう考えてしまって、うーん、再来年でもいいかな……と思ってしまっていました。よくないです。
私はこのとき大変な油断がありました。
何せこの時点で結婚して8年、結婚前に3年夫とつきあっているわけで、その前もモテていたわけじゃありません。子宮頸がんになるならもっと早くなってるだろうと。
しかも、別件で婦人科には通っていたのもなんとなく油断の一因でした。なんか異変あったら気づいてくれるんじゃないかな? だから、別にそんな焦らなくも大丈夫なのでは? と。
ちなみに子宮頸がん検診は、細胞診と言いまして、子宮頸部(だいたい子宮の入口付近です。その名の通り首ぽいとこ)の細胞を少し削り取って検査します。目視やエコーじゃわからないもので、それを知ってたのに、別件で婦人科通ってるからって思っちゃってたんですよね……。
検査しないと分からないことなので要注意です。
迷いながら年を越して、春先。
会社から「人間ドック半額負担キャンペーン」のお知らせが来ました。
少し前に会社との契約内容が変わって、人間ドッグに行けるようになっていたのです。このとき知ったんですが(教えてくれよ……)。
そもそも半額は会社が負担してくれるんですが、さらに自己負担分のうちの半額を払ってくれる……つまり本来費用の4分の1で人間ドックが受けられる。「行くしかない!」ということで、予約を取りました。これさえ行っておけば、子宮がん検診も乳がん検診も胃がん検診もひととおり受けられます。
しかし大変こみあっていたので、2ヶ月近く待つことになるのですね。受けられたのが6月頃でした。
私は乳がん検診、胃カメラでの胃がん検診を受けたことがなかったので、そっちがすごく心配でした。特に年齢的にも乳がん検診。
子宮頸がん検診に関しては、昨年は飛ばしちゃったものの2年ごとに検診をうけていたし、前述の通りに婦人科には通っていたので、「お、いつものとこと椅子がちがうぞ、お、お、お、おなんだここの椅子、コックピットみたいwww」とニヤニヤする余裕もありました
(婦人科の診察を受けたことがある方はご存知と思いますが、美容院の洗髪用の椅子の進化版みたいな感じの椅子で、座ると後ろに倒れながら脚がガーッと開いていきます。それがこのときの椅子は、最初に椅子が向いている方向から45度横を向きながら倒れていくという仕様でした)(検診に慣れないうちはほんとに緊張して、貧血でぶっ倒れかけたこともあります……慣れって恐い)。
人間ドッグに関しては、ひととおり終わったあとの最後の診察で「エコーも胃カメラも問題無さそうですね。詳しい結果は郵送いたしますので」と言われて、良かった~と思いながら帰宅しました。
検診の結果
しかしその2日ほど後でした。
仕事中に電話がかかってきて、しかもそれが人間ドックを受けたクリニックだったので、え、何ごとかな? と、こそっと電話をとりに席を外しました。
そこで言われたのが「子宮頸がん検診で異常が認められました」という事でした。「検査結果を郵送しますので、遅くても2日後には届くと思います。必ず再検査を受けに行ってください。同封のはがきをクリニックに提出して、診察を受けた旨返送してもらってください」と言われました。
完全に寝耳に水でした。
届いた結果は、高度異形成でした。
厳密には HSIL ClassⅣ。4ていうのにギョッとしましたが、ググったところ、子宮頸がんの場合、がんのステージとかじゃなくてベゼスタシステムという表記の仕方だそうです。
赤ずきん.jpより引用
https://www.aka-zukin.jp/examination/
子宮頸がんとは
子宮頸がんというのは、前述の通り、進行がゆっくりした病気です。性交などで感染したHPVウイルスにより、数年かけて、軽度異形成→中等度異形成→高度異形成→上皮内がん→浸透がんと進んでいきます。
この中で、中等度異形成までなら、免疫で回復していくこともあり、経過観察となります。が、高度異形成からはそれがあまり見込めないため治療が必要になります。
感染しても9割は戻るみたいです。女性のほとんどが一度は感染するとも言われているくらいありふれたウイルスでもあるようです。
進行が遅いとはいえ、いつもの10月の検診予定から半年ほどおくれただけなのに、結構ギリギリのところでした。もし来年まで待ってたらヤバかったかもな……と調べてみて思いました。
国立がん研究センターがん情報サービスより引用https://ganjoho.jp/public/cancer/cervix_uteri/treatment.html
自覚症状については、ほとんどないことが多いようです。
ネットで色々調べたところ、不正出血であったり、月経の量が増えるとあったり、下腹部が時々痛んだり、というのが書かれていたりすることもありますが、ないと思った方がいいのかも。正直私の場合も「なにもない」でした。ほんとに何にもありませんでした。
もともと月経痛はヒドい方だったのですが、病院でも原因がないと言われてピルを数年飲んでいました。それからはだいぶマシになりましたし(鎮痛剤きかない→きく、くらいのレベルですが)、ピルをやめた後もここ数年で悪化したということはありません。
色々検索したところ、なりやすい人というのも見かけました。
・妊娠・出産経験が多い
・喫煙者
・初交経験が早い
・性的パートナーが多い
……どれも当てはまりません。
まれに「ピルを服用していたことがある」というのもあがっていたりしますが「服用をやめて5年(10年?)を経過していたら関係なくなる」とあったり、「他の避妊手段を使わなくなったりするため」という理由があげられていたりしますので、信憑性のほどはよく分かりません。私は服用辞めて5年以上たっていますし、あまり関係なさそうな気がします。
ピルは、子宮体がんや卵巣がんに対してのリスクを下げる効果があるそうなので、見つけやすい子宮頸がんリスクよりもそちらを優先した方がいいという考え方もあります。
とりあえず言いたいのは、月経痛がひどいとか経血が多いとか、何らかの症状が気になる人は早めに婦人科にかかってほしいし(別の病気の可能性もありますので)、「なりやすい条件に当てはまる人」はもちろん気をつけた方がいいと思いますが「条件に当てはまらないからってならないわけじゃない」と言うことです。
それから勘違いしやすいのが、子宮頸がんの進行したものが子宮体がんと思われがち、というものです。
これは患部と原因が違って、前述の通り、子宮頸がんは子宮の入り口になるもので、原因はウイルス。子宮体がんは子宮内膜から発生し、女性ホルモンが原因になってきます(詳しくはお医者さんに聞きましょう)。
精密検査のこと
クリニックから電話を受けて、その足で夫に(同じ職場なので……)なんか子宮頸がん検診ひっかかってるらしいと言ったところ、
「すぐさま病院を探してすぐさま行け」
「いやでも結果届いてないよ?」
「電話かかってくるなんて普通じゃない。悪いって言われたんだからすぐ行け」
と言われたのもあり、どうせ婦人科の予約ってすぐ取れないしなとも思ったので、かかりつけとは別の腫瘍系がメインのクリニックを探して予約して、届いた結果を持って再検査を受けに行きました。
人間ドックの結果を見ながら、おばあちゃん先生は「うーん、高度異形成かなあ、中等度じゃないかなと思うんだけどなあ」と言いながらも再検査となりました。
子宮頸がん検診というのは、細胞診と言いまして、子宮頸部の細胞を少し削り取って検査するのですが、再検査はコルポスコープという拡大鏡で詳細に内部を見て、患部の一部を削り取って組織診を行います。まあなかなか結構痛いです。
1週間ほど待って結果をもらったところ、やはり高度異形成でした。高度異形成ですって結果が来てからも先生は「うーん、高度異形成かなあ、中等度じゃないかなと思うんだけどなあ」と言っていましたが、怪しいものはやはりちゃんと見た方がいい、ということで、大きい病院へ紹介状をもらうことになりました。
余談なんですが、ここでお盆休みが挟まってきます。さらに、総合病院の予約もなかなかとれなかったりしまして。紹介状をもらって次の病院へかかるのに2週間近く間が開きました(え、紹介状もうちょっと早くくれても? と思いましたし、会社でも言われましたが、まあ進行が遅い病気であるのは分かっていたので、はあ……まあいいか……という気持ちでした)。
都市のありがたいところは病院が選べると言うことで、どこにするか候補を挙げられましたが、会社から近く家からも通いやすい場所にしました。後で会社で聞いたところ「そこいいらしいよ」と言われたので、たまたまですが良かったです。
総合病院にて
次にかかった病院は、たいへん陽気な女医さんでしたが、結果を見ながら「うーん、高度異形成かなあ、中等度じゃないかなと思うんだけどなあ」と同じようなことを言いながら「何度も申し訳ないけどまた検査させてね、自分の目でしっかり見たいから」ということで、またコルポスコープと組織診を行うことになりました。
数日後結果を聞きに行ったところ、やはり高度異形成でした。
高度異形成以上は治療が必要になります。いわゆる「前がん状態」というやつです。
進行度によって、治療内容は変わってきます。患部をレーザーで蒸散する方法、円錐切除という、そのまま子宮頸部を円錐状に切り取って患部をとる方法だったり、患部が広範囲の場合は、子宮を摘出する場合もあります。
私の場合、高度異形成という、治療が必要な状態としてはまだ進行してない状態だったので、円錐切除をすることになりました。ちなみに、まだ妊娠が可能な年齢であることもあって、そのへんを考慮しての切除をしてもらうことになりました。レーザーや円錐切除の場合は普通に妊娠が可能です。円錐切除は子宮頸部が短くなる訳なので、妊娠後は流産リスクを下げるために、子宮口を縛るような処置をすることもあるようです。
先生は「手術いつにする? そんなに急がなくても大丈夫だよ、旅行とかあるなら優先してもらっていいし、年内にやれたら安心かな~って感じかな~」という感じでした。先生が陽気で深刻さが全然ないのってすごく良かったです。
引っ越しを控えていたもので、引っ越しを終えてから、月初を過ぎて仕事が比較的落ち着いている時期の、連休前で予定を入れてもらいました。
ちなみに、わたしこの時点で30代後半な訳なのですが、入院手術の経験がありません(……厳密に言うと)。入院前検査でいろいろ書かされたんですが、家族にこういう人がいますか、今までこういうことがありましたか、も全部「いいえ」で、これはほんとに幸運だな〜感謝だな〜としみじみ思いました。肺に穴あけられたり色々外傷はあったけど、大病はしたことがありません。
看護士さんにも「はじめてですか、緊張しますね〜」て言われました。いやほんと、ドキドキです。
ところで、手術前に会社の健康診断がありまして、ここでも結果はA判定の健康体。ほんとに、普通の健康診断だと何もわからないです。子宮頸がんの検診はみんなちゃんといきましょうね。
(今まで大丈夫だったのに、ここにきて進行したのは、年とって免疫下がってきたのかなあ……なんて思いましたが、定かではありません)
手術とか入院とかお金の話も書こうかと思ったのですが、長くなったのでたぶん続きます。
※続き
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