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森たまみ
2022年4月2日 16:59
彼は隣で、眠っていた。 彼が寝返りを打つと、固くて白いシーツがシャリシャリと音を立て、それは私の布団を少しだけ引っ張り、足元が、冷たい空気にさらされる。 彼の背中は白くて、大きかった。 布団からはみ出た背中は、柔らかい紙のようで、彼の肉体の中にある、彼の体を支え、守っている骨が薄い皮膚からうっすら浮き出て、それは寝息に合わせてわずかに動き、心地の良いリズムを奏でた。 私はゆっくり
2022年4月1日 17:07
「この海は青い」 彼は遠くの地平線をぼんやりと見て言った。私はそんな彼を見つめていた。防波堤の上で座る私たちは、同じ瞳の色をしていた。 そっと寄り添ってみると、彼は受け入れも拒絶もすることもなく、ただ少しだけ体を強ばらせていた。「私たち、ずっと一緒にいるね」私がいうと、「当たり前さ、これからもずっと一緒だろうね」そう言って私の頭を撫でた。海風で冷えた身体に彼の心地良い体温が、頭の上