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唐突に始まる、お気に入りの言葉シリーズ

こんばんは!

2月22日は、にゃんにゃんにゃんの日だったらしく、猫の日だそうです。(出遅れ)
猫はかわいい…猫は世界を救う…。猫万歳。
しかし実家に帰るたびに猫に存在を忘れられます。カナシイ。笑

それはさておき、
唐突に始まる好きな言葉シリーズです。

今回の言葉はこちら!ちょっと長め。
吉本ばななさんの「キッチン」より

運がいいとか、悪いとかは確かにあっても、それに身をゆだねるのは甘えだ。
そう思って辛さが減るわけでもなんでもない。
人はみんな、道はたくさんあって、自分で選ぶ事ができると思っている。選ぶ瞬間を夢見ている、と言った方が近いのかもしれない。(中略)決して運命理論的な意味ではなくて、道は決まっている。毎日の呼吸が、まなざしが、くりかえす日々が自然と決めてしまうのだ。
         吉本ばなな著「キッチン」

今回は、お気に入りというか、
悲しい事や辛い事があった時に、「自分や人のせいだ。」と思ってしまいがちな気持ちを少し楽にしてくれる言葉かな?って感じです。

「キッチン」は高校生の時に本屋で偶然見つけたのですが、なんだかすごく気になってつい買ってしまいました。
もう10年以上愛読しています。

お話は…
主人公は、幼い頃に両親を失い、その後祖母に育てられた大学生の女の子。ついに祖母も亡くなってしまい、ひょんな事から、祖母の知り合いの男の子と、昔は男性だったけれど、性転換した彼のお母さんとの同居生活をスタートさせることに。出会った人や出来事によって主人公は変化していく。
…ようなお話。(安定の雑まとめ)

人の死についてとか、孤独とか、色々な重めのテーマもでてきて、
すごく明るく楽しい話というわけでではないけれど、主人公とその周りの人達が強く芯を持って生きていて、じんわりと、勇気のような、元気のようなものをもらえます。

主人公の女の子は、恐らく世間で言えば少し変わり者。
途中で大学を思い切って辞め、愛してやまないキッチン関係の仕事としてフリーの料理研究家の先生のアシスタントになったり、夜の閉まった旅館の壁をよじ登ったり、もちろん脆い部分はあるけど、ちょっと普通とは少し違う、強さを持った人です。
そして、いつでもどこか「いつか自分も死ぬ事」を意識している。だからこそ今を精一杯生きているタイプ。
結構男前な性格をしているので、読んでいて、こんな風に芯の強い人になりたいと密かに思っていました。笑

「なんか疲れたなー。」と思った時などに読むと、ちょっとほっとする気がするので、高校の時から何度も読み返している大切な一冊です。

悲しい事や、辛い事は多いし、それがない人生は決してないけれど、
それに直面した時に、また、それに直面している人に出会った時に自分はどうあるべきか。
そういう事が少し学べる気がします。

自分の人生はどこかで決まっていて、何か悲しい事があっても、それは決まっていた事だから、自分のせいでも人のせいでも運のせいでもない。

そんな風に考えるようになると、確かにほんの少し生きやすくなるような。
ただ、それが正しいとか、間違っているとかはなくて、自分が納得できれば周りがどう思おうと、それでいいんじゃないかな。
などと考える今日この頃です。

よしもとばななさんの本は、とても優しくて、強くて、すごく人間くさくて好きです。
いつも読んでいて、
「はっ、最近人に優しくできてないかも。」とか「最近、こういう気持ち忘れていたな。」と大切な何かを思い出させてくれるので、興味のある方は、ぜひ読んでみてくださいね。
(ちなみにこの「キッチン」はピースの又吉さんも紹介してました!笑)

さて、そんな小説のお話はここまでで、

春一番もふき、河津桜も咲き、季節は春になってきましたね。
私は、毎シーズン季節が変わるたびに「何着てたっけ??」って忘れるタイプです。

春物可愛いなぁーー
お金降ってこないかなぁーーー

それではまた!

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